スマホの充電方法は主に有線 / 無線の 2 種類
スマホの充電方法には、スマホ本体に直接ケーブルを接続して充電する「有線接続タイプ」と、本体にケーブルを接続せずに充電する「ワイヤレス タイプ」があります。
有線接続タイプ
有線接続タイプのスマホ充電器は、スマホとスマホ充電器をケーブルで接続して充電します。ケーブルの届く範囲内であれば自由にスマホを動かせるため、充電しながら通話やゲームをしたいときに便利です。また、充電器の出力が同じワット数の場合、ワイヤレス タイプよりも早く充電が完了するという特徴があります。
有線接続タイプは、「充電器とケーブルが一体になっているタイプ」と「充電器とケーブルを取り外しできるタイプ」があります。ケーブルが一体になっているタイプは、ケーブルの紛失や抜けを心配する必要がなく、ケーブルを取り外しできるタイプは、ケーブルと充電器本体を別々に収納できるためコンパクトに持ち運ぶことができるでしょう。
ワイヤレス タイプ
ワイヤレス タイプのスマホ充電器は、充電器とスマホをケーブルで接続せずに充電します。デバイスを充電器に載せるだけで充電できるためケーブルを抜き差しする必要がなく、ケーブルの断線などの心配も少なくて済みます。デバイスを充電器の上に置くパッドタイプや立て掛けたまま充電できるスタンドタイプなどがあり、ご自身の利用方法に合ったものを選べます。
ケーブルが不要なワイヤレス タイプは、テーブルの上をすっきりさせておきたいという方や、充電のたびにスマホにケーブルを差し込みたくないという方に向いているでしょう。
ただし、充電中のバイブレーションなどでスマホと充電器がずれてしまうと、充電が途中で終わってしまうことがあります。また、スマホカバーやスマホリングなどを使用している場合は、製品によってワイヤレス充電ができない可能性があります。スマホカバーやスマホリングをつけたままワイヤレス充電器を使用する場合は、カバーやリングがワイヤレス充電に対応しているか確認するとよいでしょう。
スマホの充電器選びのポイント
スマホ充電器は充電方法によって「有線接続タイプ」と「ワイヤレス タイプ」に分けられますが、さらに複数の USB ポートがあるものや急速充電ができるものなど、さまざまな特徴を持つ製品があります。ここからは、ご自身の使用シーンに合ったスマホ充電器を選ぶときに押さえておきたいポイントを紹介します。
規格を確認する
まずは購入を検討している充電器とスマホの規格が対応しているか、確認しましょう。有線接続タイプとワイヤレス タイプでそれぞれ確認する規格を紹介します。
【有線接続タイプ】
有線接続タイプのスマホ充電器を選ぶ場合は、まずケーブルの端子とスマホの差し込み口の形状が合うか確認しましょう。スマホのケーブルの差し込み口の形状には、いくつかの種類があります。
ここ数年は「USB Type-C」が主流となっていますが、機種によっては「Micro USB Type-B(2.0)」などの差し込み口のものもあります。差し込み口が異なる場合は変換プラグを用意するなどの手間がかかってしまうため、ケーブルの端子と差し込み口の形状が合っているか、はじめに確認しておくとよいでしょう。
【ワイヤレス タイプ】
ワイヤレスタイプの充電器を選ぶ場合は、ご自身のスマホがどのワイヤレス充電規格に対応しているかを確認しましょう。現在販売されているほとんどのワイヤレス タイプの充電器には、「Qi(チー)」という国際標準規格が採用されています。スマホ側も「Qi」の規格に対応していれば、異なるメーカーのスマホであっても同じ充電器を使うことができます。
充電速度を確認する
スマホ充電器には、ワット数(W)やアンペア数(A)、ボルト数(V)などの表記があります。ワット数(W)は電気のエネルギー量、アンペア数(A)は電気の流れる量、ボルト数(V)は電気を押し出す力を表します。
ワット数(W)は、アンペア数(A)とボルト数(V)から計算できます。アンペア数とボルト数の表記しかない充電器の場合にも以下の計算式からワット数を求められます。
ワット数(W)= アンペア数(A)× ボルト数(V)
ワット数が大きいほど、短い時間で多くのエネルギー量を供給できるようになるため、充電速度も速くなります。たとえば、多くのスマホの最大受電量はおおよそ 20 W 前後なので、一般的な 5 W の充電器を使用するよりも、最大受電量の 20 W の充電器を使用した方が充電速度は速くなります。スマホの最大受電量は機種ごとに異なるため、スマホの説明書やメーカーサイトなどで確認しましょう。
スマホを最大受電量で急速充電したい場合は、ケーブルの確認も重要です。充電器(AC アダプター)と同じ給電規格に対応していて、かつ充電器の出力(ワット数)に耐えられるものである必要があります。もし規格外のものを使用した場合、充電速度の低下やアダプターの発熱といった事態につながる可能性があります。購入前にご自身のスマホやケーブル、充電器のすべてが同じ給電規格に対応しているかどうかを確認しましょう。
急速充電の給電規格は複数ありますが、たとえば多くのスマホが対応している「USB PD」は、ワット数が大きくより短時間での充電を可能にします。他にもスマホのメーカーや充電器のメーカーが独自に開発した急速充電規格もあるため、メーカーサイトなどを確認し、ご自身のスマホに合った規格の AC アダプターやケーブルを選びましょう。
複数デバイスの同時充電ができるか確認する
家族のスマホや、タブレット、ワイヤレス イヤホンやスマートウォッチなどのデバイスをご自身のスマホと一緒に充電したい場合は、複数のデバイスが同時に充電できるタイプの充電器が役立つでしょう。
有線接続タイプとワイヤレス タイプで確認するポイントを紹介します。
【有線接続タイプ】
充電器によっては、ケーブルを差し込むための USB 接続ポート(差し込み口)が複数あるものもあります。ただし、複数のポートを同時に使うと電力が分散し、充電時間が長くなる可能性があります。
たとえば、最大出力 65 Wで USB Type-C のポートが 2 つある充電器で、単ポートのみで充電した場合は、 65 Wの出力で充電できても、2 つのポートを同時に使用すると 45 W と 20 W に電力が分散するといったように同時に使用するポートの数によって出力数が変動することがあります。
購入前に充電器の各ポートの出力や合計出力数を確認し、同時充電するデバイスの充電に足りるか調べておくとよいでしょう。
【ワイヤレス タイプ】
ワイヤレス タイプの場合は、複数デバイスの同時充電に対応している「2 in 1」や「3 in 1」タイプの充電器があります。一つの充電器で、ケーブルをすっきりさせつつ複数デバイスを同時に充電できて便利でしょう。2 in 1 や 3 in 1タイプの充電器を購入する場合は、充電器の形状や充電規格がスマホだけでなく、スマートウォッチやイヤホンなど、同時充電するデバイスにも対応しているものを選ぶようにしましょう。
持ち運びやすさを確認する
充電器を持ち運ぶ機会が多い場合は、サイズや重さなどの持ち運びやすさもチェックポイントの一つです。ケーブルが取り外せるものや、コンセント部分が折りたためるものも持ち運びに便利でしょう。
また、普段はコンセントに差して AC アダプターとして、外出先ではモバイル バッテリーとして利用できるタイプの充電器もあります。コンセントのない屋外などでモバイル バッテリーとしても利用したい場合は、兼用のものを選んでもよいでしょう。
迷ったときはメーカー純正品を選ぶ
もし、ご自身のスマホに合うケーブルや充電器がわからない場合は、キャリアショップで販売されているものや使用しているスマホのメーカー純正品を選ぶとよいでしょう。たとえば、お使いのスマホが Google Pixel なら、製品発売元の Google が作ったスマホ充電器が純正品になります。
使用シーンに合ったスマホ充電器で快適なスマホライフを
スマホ充電器には、さまざまな種類があります。どのような機能を求めるかによって選ぶポイントが異なるため、ご自身の使用シーンに合わせて絞り込んでいきましょう。
その際に必ず確認しておきたいのが、購入予定の充電器のケーブルの差し込み口の形状や充電規格がご自身のスマホに対応しているかどうかです。たとえば、急速充電したい場合は、スマホやケーブル、充電器のすべてが急速充電に対応している必要があります。
他にも、有線接続とワイヤレス接続の違いや同時充電できるデバイスの台数、持ち運びのしやすさなど、本記事で紹介したポイントを参考に、ご自身のスマホと使用シーンに合った充電器を探してみてはいかがでしょうか。