スマホカメラの新時代を切り開く「Xiaomi 14 Ultra」ライカと共に作り上げたカメラ性能に迫る
スマホカメラの新時代を切り開く「Xiaomi 14 Ultra」ライカと共に作り上げたカメラ性能に迫る

スマホカメラの新時代を切り開く「Xiaomi 14 Ultra」ライカと共に作り上げたカメラ性能に迫る

2024.11.13

スマホカメラの新時代を切り開く「Xiaomi 14 Ultra」ライカと共に作り上げたカメラ性能に迫る

ライカ社との共同開発でも話題になった「Xiaomi 14 Ultra」。日本で初めて販売された Xiaomi のフラッグシップ モデルということもあり、カメラ好き以外のユーザーからも大きな注目を集めています。従来のスマホとは「次元が違う」と評される「Xiaomi 14 Ultra」について、Xiaomi Japan プロダクトプランニング本部 本部長の安達晃彦さんに、開発の背景や込められた熱い想いを伺いました。

発売当初、大きな盛り上がりをみせた理由とは

Xiaomi 14 Ultraを持ちながら反響を語る安達氏

Xiaomi 14 Ultra が販売されてから数ヶ月経ちましたが、反響はいかがですか?

発売直後は量販店さんで品切れしてしまって、欲しい方にお届けできない状況が続きました。

当初、私たちは「熱烈なガジェット好きの方々」に、話題にしていただける製品だと考えていました。もちろんカメラ好きの方や、簡単にハイクオリティな写真を撮りたいというユーザーにも訴求したい気持ちはありましたが、より幅広い層のお客様から評価をいただいていますね。

いろいろなレビュアーさん、YouTube Creator さん、クリエイターさんも、「カメラ性能がいいと言われているスマホはいくつも手にしてきたけど、今回ばかりは、次元が違う」と。嬉しい言葉をたくさん頂戴しています。

発表後のポジティブな意見について語る安達氏

YouTube や SNS など各所で「バズって」いましたね。

メーカー側が主導して SNS で盛り上がりを作っていく、という方法もあるのですが、今回は非常に早い段階で著名なガジェット系 YouTube Creator さんがレビューを発信されるなど、自然発生的に Xiaomi 14 Ultra の話題が拡散していましたね。

Xiaomi 14 Ultra を通して、Xiaomi というメーカー自体の認知度も上がったように感じました。

これまでは Redmi シリーズを代表するような「コスパのよいミドルレンジのスマホを展開するメーカー」というイメージが根強かったと思います。もちろん一部のユーザーは、中国ではフラッグシップ モデルも出していることをご存じなのですが、オフィシャルでは日本で販売していなかったので、知らない方も多かったのではないかと。

それが Xiaomi 14 Ultra をきっかけに「Xiaomi って安いだけじゃなくて、性能もいいんじゃない?」と思っていただけたことが、飛躍的な認知向上につながったのではないかと考えています。

カメラの老舗メーカーであるライカ社とタッグを組んだことも話題になっているかと思います。いわゆる「ライカ透かし」と呼ばれるライカのロゴが入った写真も SNS に多く投稿されていましたね。

そうですね。「ライカ透かし」は「 Xiaomi 14 Ultra で撮影された」証拠になります。撮影者の、ある意味で優越感といいますか、作品の主張にもつながっています。まだ他社があまり手掛けていない手法でしたので、これも認知拡大に有効だったと思います。

Leica 透かしが付けられた写真の例 安達氏が北京本社訪問時に撮影

ライカ社と共に作り上げたカメラ性能

ライカのズミルックスレンズ

※画像はイメージです

「ライカで撮影している」という特別な体験をスマホでできるのは、Xiaomi 14 Ultra ならではだと思います。ライカ社との共同開発は、どのように行われているのでしょうか?

2 年前にライカ社との協業が始まり、2023 年 6 月には専用のラボ(Xiaomi x Leica 光学研究所)を北京に設立しました。そこで双方のエンジニアが相互に関わりながら、イメージング技術における研究開発を行っています。

Xiaomi 14 Ultra のハードウェアの部分では、クアッドカメラ(背面にある 4 つのカメラ)すべてに「Summilux(ズミルックス)」というライカブランドのレンズをつけさせていただいて。光学的な性能について、センサーやレンズなどの光が通っていく部分のマネジメントも、ライカ社と共同で開発を進めました。

ソフトウェアに関してはどうでしょうか?

ソフトウェアに関しては、Xiaomi の処理技術で「ライカ社が作り出したい映像のノウハウ」をいかに再現するか。あるいは「スマホならではの技術」でいかに昇華させるか。そういった部分を考えて、共同開発によって実現することができたと思います。その一例が「Leica Vibrant」や「Leica Authentic」というイメージ プロファイルです。

どちらもカメラアプリで選択できる Xiaomi 14 Ultra 独自のフォトスタイルですね。ライカらしい鮮明な画作りや、自然な色の再現がフィルターなしで行えるのが印象的でした。ほかにも、さまざまなライカのフィルターが搭載されていますよね。

はい。イメージ プロファイルに加え、さまざまなライカのフィルターを選ぶことができ、写真に詳しくない人でも、フォトスタイルや、フィルターを選択するだけで撮影を楽しめます。

さらに、プロフェッショナルの方は自分なりのプリセット(詳細な設定)を作ってお使いいただけますので、プロにとっては痒いところに手が届く機能があるかと。

言わば「スマホならではの機能」で「簡単にライカ品質の映像、画像が作れる」ところが、Xiaomi 社とライカ社の共同開発に凝縮されていると思います。

本格的な撮影体験をくれるフォトグラフィーキット

Xiaomi 14 Ultra のフォトグラフィーキット

フォトグラフィーキットをつけると、まるでカメラのような使用感を得られる点も Xiaomi 14 Ultra の大きな特徴だと思います。このキットは、どのような構想で開発されたのでしょうか?

構想としては以前からあったと思いますが、フォトグラフィーキットができたのは、海外で発売した Xiaomi 13 Ultra からですね。Xiaomi 12S Ultra の時は「ライカ社とのコラボ」という点を優先して、その先のロードマップの中にフォトグラフィーキットがあったのです。

おそらく今後も Ultra シリーズはカメラ特化のモデルとして、このようなキットの開発も含め、本格的な撮影体験の提供を推し進めていくことになると思います。

前モデルの Xiaomi 13 Ultra でもキットは発売されていたとのことですが、今回さらに進化した部分はありますか?

Xiaomi 13 Ultra のフォトグラフィーキットは Bluetooth 接続でした。今回は USB Type-C(USB-C)で物理的に接続するので、接続の確実性やレスポンスが向上しています。また、有線でつなげることで「シャッターボタンのプッシュでカメラが立ち上がる」という動きも実現できるようになりました。

Xiaomi 14 Ultra のフォトグラフィーキットを本体にはめる様子

より利便性が向上したのですね。ちなみに、フォトグラフィーキットが別売りされている国もあったと思いますが、日本では「プレゼント」という形で同梱されました。何故でしょうか?

当初は、別売りを含めたいろいろなプランを考えました。ただ、日本においてはカメラとして活用するユーザーも多いと想定し、「この商品を買ったお客様は、いずれにせよフォトグラフィーキットを購入されるだろう」と思ったのです。それなら別々にお届けするのではなく、最初から一緒にしてしまいましょう、と。

日常の風景が映画のワンシーンに…ユーザーも納得の動画撮影機能

Xiaomiの電気自動車を映画モードで撮影している様子

Xiaomi 14 Ultra は静止画だけでなく、実は動画撮影機能も素晴らしいですね。

そうなんですよ。静止画については色々な媒体が取り上げて下さっているのですが、動画撮影性能も優れておりますし、この商品を手に取った方にはぜひ高画質な動画の撮影も楽しんでほしいと考えています。

どのようなシーンで動画撮影機能を活用してもらいたいとお考えですか?

あまり難しく考えずに、タップ 1 つで素敵な動画を撮ってほしい、という思いがあります。「作品」とまではいかなくても、一緒に散歩しているお子様の様子ですとか。他にも運動会やご旅行などのイベント時なども、このスマホで撮っていただきたいです。

私自身も、「子どもたちがもっと小さかった時にこのスマホがあったら、全然違うものが残せたんだろうな」という気がしています。手ブレ補正も効きますし、ズームレンズが超広角からの 5 倍、その先までシームレスに切り替えられますから、何気ない日常を記録する時にもすごく便利に使っていただけるんじゃないかな、と。

安達さんご自身も日ごろから Xiaomi 14 Ultra で動画を撮影されているんですね。このスマホにはいろいろな動画モードがありますが、お気に入りのモードはなんでしょうか?

個人的に好きなのは「映画モード」です。映画モードで撮影すると、普段の日常が本当に簡単に「エモく」撮れるんですよ。そのほかにも、監督モード、プロモード…、いろいろなモードが搭載されています。

映画モードについて語る安達氏

「プロモード」は 10 ビットの Log 撮影などができる、プロフェッショナルな方向けの機能ですよね。

はい。プロのメイン機材とまでは言いませんが、サブの機材としてなら使える性能が備わってると思います。ロケハンなどで、特定の画角でしっかり撮れるかを確認する際に使ったりもできるのではないかと。

実は別の会社から、Xiaomi 14 Ultra とマイクや三脚などを接続できる製品が発売されています。このような製品が出るということは、プロのコミュニティで「Xiaomi 14 Ultra を使ってみたい」というモチベーションが沸き上がったのかな?と感じました。

Xiaomi 14 Ultra は発売して数ヶ月経過したところなので、今後さらにプロのクリエイターによるユースケースが広がっていくのではないかなと思います。

プロから初心者まで撮影の熟練度を問わず、思い描いたイメージの再現に役立つ機能がたくさんありますね。機能がたくさんあって、すべてを把握するのはプロでも大変そうです。

そうですね。おそらく、まんべんなくすべての機能を使われてる方は、いらっしゃらないのではないかと。でも僕はそれでいいと思います。

少し触ってみて、気に入ったモードを、もしくは気に入ったフィルターを使うだけでも、以前使っていたスマホとは違うことができる。実際にその他の機能について調べて、使われるかどうかはユーザー次第ですし、使いこなしに伸びしろがあるのはいいことだと思います。

Xiaomi U30 Photo Contest 2024 に込められた思い

フォトコンテストについて熱く語る安達氏

Xiaomi 14 Ultra 発売後、「Xiaomi U30 Photo Contest 2024」を開催されたと伺いました。30 歳未満限定のフォトコンテストとのことですが、反響はいかがでしたか?

今回のイベントを運営して下さったメディア様に幅広くご案内いただいて、多数の応募が集まりました。それだけに、選考は結構苦労したと聞いています。

応募要項に組み写真(5 ~ 10 枚で構成された作品)とありましたが、なぜこのような条件にしたのでしょうか?

ある程度ストーリー性を持たせた複数枚の写真を、組み写真というカテゴリーで応募者の力量を見る、というのが主催者の意図です。つまり、複数枚の写真を組み合わせることによって、鑑賞する側にメッセージを伝えられるかどうかを審査しました。

そこを含めたフォトグラファーとしてのポテンシャルと言いますか、これまでの経験の積み方を見るためにも、組み写真での応募という方式を取ったと聞いています。

一次審査に通過した方には、どのような特典があったのでしょうか?

一次審査に通過した 10 名の方には、Xiaomi 14 Ultra、Xiaomi 14 Ultra Photography Kit の進呈に加えて、Xiaomi Photo Academy 2024 にご招待しました。

景品が豪華ですね!Xiaomi Photo Academy 2024 の詳細を教えてください。

Xiaomi Photo Academy 2024 は写真家の佐藤健寿さん、嶋本丈士さんが登壇する体験型のイベントです。佐藤健寿さんには、フォトグラファーになるまでの生い立ちだとか、クライアントワークをする際の心がけのようなものを素直に語っていただきましたね。

嶋本丈士さんには、参加者と街中でフォトウォークをしていただきました。実際にモデルの方をお呼びして、Xiaomi 14 Ultra でストリート ショットを撮るんですよ。

そのとき、たとえばどのような場所にモデルさんを立たせると「プロっぽい写真」が撮れるか、とか。ただ撮るだけでなく、露出をちょっとアンダー気味にするといいよ、とか。そのようなアドバイスを参加者にしていただけたのが、本当にプレミアムな時間でした。

また、イベント中は参加者の方に進呈した Xiaomi 14 Ultra を使っていただきました。「普段使っているスマホと比べて、Xiaomi 14 Ultra ならこんな写真が撮れるんだ、こんな機能があるんだ」と、このスマホならではの魅力を実感してもらえたと思います。

Xiaomi Photo Academy 2024 について語る安達氏

今後もフォトコンテストは継続されていく予定でしょうか?

予算次第です(笑)。Xiaomi 社自体が若い会社ですし、若い方を応援したい気持ちはあります。ただ「Xiaomi U30 Photo Contest 2024」以外にも、毎年「Xiaomi Imagery Awards」という写真コンテストをおこなっていて、こちらは参加年齢を問いません。ほかにも、グローバルに展開しているプログラムとして、ライカ社と共同で開催するワークショップ「Xiaomi Master Class」も開催しています。

今後も写真や映像という切り口でイベントを行っていきたいと考えていますので、ぜひ大勢にご参加いただきたいと思います!

【取材協力】

安達晃彦さん:Xiaomi Japan プロダクトプランニング本部 本部長

iPhone から Android への移行が

これまで以上に簡単に。

Xiaomi 14 Ultra について、プロダクトプランニング本部 本部長の安達晃彦さんに、開発の背景や思いなどを伺いました。Xiaomi 14 Ultra のようなフラッグシップ モデルだけでなく、Redmi シリーズなどのお手頃なスマホも多く展開されています。気になる方は Xiaomi の公式サイトをチェックしてみてください。

Xiaomi 14 Ultra の購入はこちらから

※本記事で紹介した内容は、取材当時(2024 年 9 月)のものです。

▼Xiaomi インタビュー連載|全 3 回

参考:

前の記事

最新の Xperia をその場で体験! ソニーストア 銀座の「Xperia Lounge」に行ってきました

最新の Xperia をその場で体験! ソニーストア 銀座の「Xperia Lounge」に行ってきました

スマートフォン 2024.11.13

次の記事

カメラだけじゃない!Xiaomi 14 Ultra はなぜ驚くほどの高性能を実現できたのか?

カメラだけじゃない!Xiaomi 14 Ultra はなぜ驚くほどの高性能を実現できたのか?

スマートフォン 2024.11.13