ハイレゾとは何か
ハイレゾとは「ハイレゾリューション(High-Resolution)」の略で、「高解像」「高解像度」などを意味します。もともとはパソコンなどのディスプレイ画面が高解像度であることを表す言葉でした。現在では、サウンドの情報がより忠実に収録された音源を「ハイレゾ音源」と呼んでいます。CD の音源の情報量は 44.1 kHz / 16 bit で、記録しきれない音の領域があります。一方、ハイレゾ音源は CD と比べて、最大約 6.5 倍の情報量を持っています(192 kHz / 24 bit の場合)。ハイレゾなら、CD では記録しきれない領域の音まで記録できるため、CD よりも音を忠実に記録できるのです。
ハイレゾをスマホで楽しむために必要なもの
ハイレゾ音源はスマホでも体験できます。ハイレゾ音源をスマホで聴けるようにすれば、臨場感のある音楽を電車やカフェでも楽しむことができます。ただし、スマホでハイレゾの高品質な音源を聴くには、ハイレゾに対応した機器が必要です。ここでは、ハイレゾ音源をスマホで聴くために必要なものを解説します。
ハイレゾ対応のスマホ
ハイレゾ音源を再生するには、ハイレゾ対応のスマホが必要です。各キャリアのサイトなどを見て、使いたいスマホの機種がハイレゾに対応しているかを確認しましょう。
ハイレゾ対応のイヤホン
ハイレゾ音源の高品質な音を再現するには、ハイレゾに対応したイヤホンが必要です。ハイレゾ対応の商品には、日本オーディオ協会の登録商標である「Hi-Res AUDIO」ロゴがついています。このロゴを参考にイヤホンを探しましょう。
ハイレゾ音源
ハイレゾ対応のスマホとイヤホンが揃ったら、スマホにハイレゾ音源をダウンロードしましょう。通常、ハイレゾ音源は店頭では購入できません。ハイレゾ音源を扱う音楽配信サイトから曲を購入してダウンロードしましょう。ハイレゾ音源を扱う音楽のサブスクリプション サービスもあります。ただし、ハイレゾ音源は情報量が多いので、ストリーミングで聴くためには安定したネット環境が必要です。
あなたにぴったりなハイレゾスマホの選び方
ハイレゾ対応のスマホはロゴ(Hi-Res AUDIO)を見ればわかりますが、対応機種が多すぎて、どれを選べばいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。ここではハイレゾ対応のスマホを選ぶときに、見ておきたいポイントを解説します。
バッテリーの容量が大きいものを選ぶ
ハイレゾ音源は音質が良い反面、データ通信量や転送量が増えます。その分バッテリーを多く消費するため、バッテリーの容量が大きいスマホを選ぶと良いでしょう。バッテリー容量の大きいスマホを選べば、普段の使用や、ハイレゾ音源での音楽の再生時間が増えても安心して使えます。
イヤホンジャックがついているスマホを選ぶ
ハイレゾ音源を聴く際は、有線のイヤホンまたはヘッドホンがよいでしょう。ハイレゾ音源は CD の約 6.5 倍もの情報量になることもあるので、Bluetooth イヤホンでは音飛びや遅延などが生じる可能性があります。ハイレゾ対応のオーディオコーデックに対応したデバイスを使えば、ワイヤレスでもハイレゾ音源を楽しめます。しかし、ワイヤレス機器を使っている人が多い場所や、通信環境が不安定な場所だと音が途切れやすくもなる一面もあります。高音質の音楽を途切れず安定して聴きたい場合、有線のイヤホンやヘッドホンが接続できる、イヤホンジャックのついているスマホを選びましょう。
micro SD カードスロットがついているものを選ぶ
ハイレゾ音源はデータ量が多いので、60 分のアルバムをダウンロードするためには 4 GB の容量が必要です(FLAC 192 kHz / 24 bit の場合)。スマホ本体のストレージだけでは、容量がすぐにいっぱいになってしまう可能性があります。スマホに micro SD カードスロットがついていれば、micro SD カードを挿入することで容量が拡張されて、ハイレゾ音源でもより多く保存することが可能になります。
マルチタスクをするなら高スペックのスマホを選ぶ
スマホでハイレゾ音源を聴きながら、ウェブや SNS の閲覧など別作業を並行して行うなら、スペックの高いスマホがよいでしょう。CPU やメモリのスペックが高いものを選べば、ハイレゾ音源を聴きながらマルチタスクをしても、スマホが重くなってフリーズする可能性が下がります。
Android のハイレゾ対応についてはこちらもチェック。Android をこよなく愛するユーザーが Android スマホの魅力を動画で紹介。
ハイレゾ音源を楽しむときの注意点
ハイレゾ音源を楽しむ準備ができたら、毎日のようにその高音質を楽しみたい方もいるでしょう。しかし、ハイレゾ音源を問題なく楽しむためには気をつけなければならないことがあります。ここではハイレゾ音源を聴くときの注意点を解説します。
ダウンロードには充分なストレージが必要
ハイレゾ音源はデータ量が多いため、ダウンロードする際は、スマホの空き容量を十分に確保しておく必要があります。初期設定では、データの保存先は本体ストレージになっているので、スマホ本体の容量が少ないときは、容量の大きい micro SD カードを用意して、micro SD カードに直接ダウンロードする設定にしておきましょう。 音楽配信サイトによっては micro SD カードなどの外部ストレージへ直接ダウンロードできるように設定できます。
ストリーミングには通信速度が必要
ハイレゾ音源はデータ量が多いので、電波が悪いと、ストリーミング再生では途切れ途切れになってしまいます。また、スマホのモバイルデータ通信で聴くと、すぐに通信量が上限に達して、通信制限がかかってしまう可能性があります。サブスクリプション サービスからストリーミング再生で聴くときは、安定したネット環境のもとで聴くようにしましょう。
ハイレゾ対応のスマホで臨場感ある音楽を楽しもう
ハイレゾ音源とは、通常の音楽ファイルや CD では収録しきれない音域まで、忠実に収録した音源です。ハイレゾ対応のスマホやイヤホンを使うことで、CD 以上の臨場感と迫力のある音楽を聴くことができます。スマホなら、自宅に限らず、電車内やカフェでもハイレゾ音源を楽しめます。いつでも快適に高品質の音楽を楽しみましょう。
※本記事で紹介した内容は、一部ご利用になれないデバイスなどもあります。本製品またはその一部の機能などを利用できるかどうかは OEM およびデバイス メーカーによって異なります。
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