Google Chat にある「スペース」とは?
Google Chat に「スペース」という項目があることをご存じでしょうか。スペースとは Google Chat に以前あった「チャットルーム」が進化した機能で、プロジェクトやチームごとに業務管理やコミュニケーションが行えます。
スペースは Google Chat だけでなく Gmail からも作成や参加ができるため、普段利用するアプリの延長として使いやすいでしょう。Gmail での使い方は後述します。
また、スペースでは共有ファイルやタスクを一元管理できるため、プロジェクトごとに進捗を管理したり、コミュニケーションを取ったりするのに役立つでしょう。
リモートワークとオフィス出社が入り混じるなど、働き方の幅が広がった現代のプロジェクト進行に嬉しい機能を備えています。
Google「スペース」のメリットは? 従来との違いを紹介
Google Chat はスペースの他にも 1 対 1 の個人でやりとりするチャットと、複数人でやりとりするグループの会話ができ、用途に合わせてチャットの形式を選べます。ここからは、グループの会話機能にはない、スペースならではのメリットを 4 つ紹介します。
スペース名や説明文で何の集まりか一目でわかる
グループの会話は参加者の名前がそのままチャット名として表示されますが、スペースでは任意の名前を付けられます。プロジェクト名をスペース名にするなど、何のために作成したのか一目でわかりやすい点がメリットです。
また、説明文の追加もスペースならではの機能で、プロジェクト内容やスペース作成の目的などを記載できます。スペース名と説明文は、作成者によって選択や変更ができます。
共有ファイルを一元管理できるファイルタブ
スペースはチャット画面の他に、そのスペースでの共有ファイルを一覧表示できるファイルタブがあります。チャットの履歴をさかのぼらずに必要なファイルをすぐに見つけられる点がメリットです。
また、ファイルタブから、そのファイルをアップロードしたチャットまでさかのぼることもできます。ファイルが共有された経緯や、編集指示をさかのぼって確認するときなどに便利でしょう。
メンバーへタスク割り当てができるタスクタブ
タスクを作成するとスペースで共有され、メンバーに漏れなく知らせることができます。また、タスクをスペースのメンバーに割り当てることも可能です。タスクに日付を入力すると、タスクを割り当てられた人の Google カレンダーに自動で表示されるため、タスクの見落としや期日の見逃しを防げるでしょう。
Google Workspace 利用者向けの便利な機能
Google Workspace は、ビジネス向けの有料の Google アカウントで、主に企業や団体などの組織で利用されます。Google Workspace アカウントのスペースでは、以下で紹介するような便利な機能が備わっています。
【組織外のユーザーを招待できる】
Google Workspace アカウントのスペースは、スペース作成時に組織外のユーザーの参加を認めるか否かの設定ができます。適切に使用することにより、情報漏洩リスクを軽減しながら、組織外のプロジェクト メンバーとスムーズな連携が可能です。
【会話をトピック別に整理できる】
Google Workspace アカウントでは、スペース作成時に会話を話題ごとに整理する設定も可能です。
以下の左側の画像のように、通常は話題が混在することもありますが、設定をオンにすることで右側のようにトピックごとに会話をまとめられます。進行状況を見逃しにくく、後から見返したときにも状況把握をしやすいでしょう。
スペース機能を使うには?
Android スマホからスペースを使うには、Gmail や Google Chat のアプリが必要です。特に Gmail アプリは、Gmail はもちろん、チャット、スペース、Google Meet(ビデオ通話)を一か所で行えて便利なため、ここでは Gmail アプリでのスペースの使い方を説明します。
Gmail アプリでのスペースを使うには
まずは、Gmail の設定から [チャット] をオンにしましょう。この設定をすることで、Gmail アプリ画面下部にスペースのメニューが表示されるようになります。
手順は以下のとおりです。
- 左上のメニューアイコン(≡)をタップします
- 次に設定アイコンをタップします
- Gmail アカウントを選択します
- 全般セクションの「チャット」のチェックボックスをオンにします
※Gmail の設定を行っても解決しないときは、スペースを利用できるアカウントかどうかを確認してください。Google Workspace アカウントでは、その管理者がスペースの利用を許可していない場合は Gmail でスペースを利用できません。
スペースを作る方法
スペースを作成する手順は以下のとおりです。
- Gmail アプリを開きます
- 下部にある [スペース アイコン] をタップします
- [+ 新しいスペース] をタップします
- [スペースを作成] をタップします
スペース名を入力します。必要であればスペースのアバターや説明も追加できます - 必要な入力を終えたら [次へ] をタップします
- 追加したいユーザーの名前を入力します
- [完了] をタップします(ユーザーを後から追加する場合は [スキップ] をタップするとスペースが作成されます)
トピック作成が可能なスペースを作る方法
前に紹介したとおり、Google Workspace のアカウントであれば、外部ユーザーの参加を許可する機能や会話をトピック別に整理する機能が使えます。それらの設定は下図のようにスペース作成時にのみ選択でき、後から変更することはできません。
デフォルトではオフになっているため、希望する機能があればタップしてオンにしましょう。なお、[会話をトピック別に整理する] は、下図の赤枠の [詳細設定] をタップすることで表示されます。
また、スペースにユーザーを追加するときは Google Workspace アカウント組織内のメンバーが候補として表示されます。社内のスペースを作成するときに役立つ機能ではないでしょうか。
スペースに参加する方法
スペースに参加するには、Google アカウントで招待される必要があります。招待されたスペースが表示されるのは、Gmail や Google Chat で開くスペースの画面上部です。
Google Workspace アカウントで作られたスペースの場合は、その Google Workspace のアカウントと、スペースに招待された他の Google Workspace アカウント、個人の Google アカウントが参加可能です。スペースは自由に退出したり、再参加したりできます。
※他のユーザーによってスペースから退出(スペースから削除)させられた場合、再参加するにはもう一度招待してもらう必要があります。
スペースの削除方法
スペースを削除する手順は以下のとおりです。
- Gmail アプリを開きます
- 画面下部の [スペース] をタップします
- 削除するスペースをタップして開きます
- 画面上部のスペース名をタップします
- 「会話のオプション」が開くので、下にスクロールして [削除] をタップします
- ポップアップで確認がでてくるので再び [削除] をタップして完了です
※スペースを削除できるのは、そのスペースの作成者のみに限られます。また、スペースを削除すると、そのスペース内のすべてのメッセージとタスクが削除されます。削除したスペースは復元できません。
※アカウントによっては、これらの操作をできない場合があります。詳しくはヘルプページをご確認ください。
Gmail アプリでスペースを始めてみよう
スぺ―スはチームでやりとりができるチャットルームで、Google Chat の機能の一つです。Google アカウントがあれば誰でも無料で使え、Gmail アプリからも利用できます。スペースの魅力は、プロジェクトごとにスペースを立ち上げられる点、スペース名や説明文を自由に変更できる点、共有ファイルやタスクを一元管理できる点などが挙げられます。
プロジェクトや話題ごとに分けられたスペースで、会話をするように気軽にコミュニケーションをしたり、簡単に資料やタスクを共有できたりするのは、リモートワークが普及してきた近年の働き方に寄りそった機能ではないでしょうか。
もちろん家族や友人とスペースを使って、テーマごとに会話を楽しんだり、写真や情報を共有したりもできます。スペースを有効活用し、ビジネスとプライベートの両面でコミュニケーションを充実させてみませんか。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2023 年 1 月時点に Google Pixel 6(Android 13)で検証しました。
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