スマホでも 360 度カメラのような写真が撮れる
360 度カメラとは、自分を取り囲む全方位を写真に収められるカメラのことです。スマホでも、カメラアプリの機能を利用すれば 360 度カメラに近い写真の撮影が可能です。
たとえば、Google Pixel の カメラアプリ Google カメラの [360°写真] モードには、360 度カメラと同様にスマホを取り囲む全方位を写真に収められる機能があります。
その他の Android スマホでも、パノラマ機能のあるカメラアプリを使えば、主に水平方向に 360 度のパノラマ写真を撮影することが可能です。パノラマ撮影や 360° 撮影モードを備えたアプリは、Google Play ストアでインストールできます。
Google カメラ アプリで 360 度写真を撮る
Google Pixel の Google カメラアプリには、多彩な撮影モードが用意されています。そのうちの一つである [360°写真] モードには [360]、[広角]、[魚眼]、[水平]、[垂直] の 5 つの種類があり、複数の写真を撮影して 1 枚に合成することで、様々な種類の広範囲のパノラマ写真を作成することが可能です。
ここでは、Google カメラの [360°写真] モードの種類別に、実際に撮影した写真の例と撮影方法を紹介します。
※最新バージョンの Google カメラは、Android 12 以上が搭載された Google Pixel でのみ動作します。デバイスによっては一部の機能を利用できない場合があります。
[360] の撮影方法
[360] では、360 度カメラのように、スマホを中心とした全方位を撮影が可能です。360 度カメラの撮影はワンショットで行いますが、Google カメラの [360] は連続撮影した複数枚の写真を合成して一枚の写真にします。そのため、動きが少ない被写体の撮影に適しています。
撮影手順は以下のとおりです。
- Google カメラを開きます
- 画面下のメニューを横にスクロールして [モード] を選択します
- [360° 写真] をタップします
- 左上の設定アイコンをタップします
- 画面左の「種類」が「360」であることを確認します。異なる場合は、画面右の 360 アイコンをタップして種類を変更します
- 左上の設定アイコンをタップして、種類の設定画面を閉じます
- 撮影ボタンをタップします
- 「まず、円の中に点を配置します」と表示されます。立つ位置をできるだけ変えずに、スマホを左右に傾けないよう注意しながらスマホを動かして、円の中に白い点が入るようにします円が近づくと白い点は青色に変わります
- 円の中に点を配置すると撮影が始まります。撮影音がするまでスマホを動かさずに待ちます撮影音がして完了アイコン(✓)の色が変わったら 1 枚目の撮影が完了です。やり直したい場合は戻るアイコン(←)をタップすると一つ前の撮影に戻ります
- 画面の中心の円に次の白い点が入るようにスマホを動かします。点と円が重なると、自動的に撮影されます。このとき、スマホを左右に傾けたり、立つ位置がずれたりしないよう注意しましょう下の画像は、撮影を繰り返した様子です
- 白い点がなくなるまで繰り返すか、完了アイコン(✓)をタップすると撮影が終了します
[広角] の撮影方法
[広角] は通常と比較して、広範囲の写真を撮影できます。同じ景色を撮影した写真を見比べると、撮影範囲の差がわかりやすいです。
撮影手順は以下のとおりです。
- Google カメラを開きます
- 画面下のメニューを横にスクロールし [モード] を選択します
- [360° 写真] をタップします
- 左上の設定アイコンをタップします
- 画面左の「種類」が「広角」であることを確認します。異なる場合は、画面右の広角アイコンをタップして種類を変更します
- [広角] カメラに切り替わり、画面に 9 つの白い点が表示されます。スマホを動かして、真ん中の白い点に被写体の中心を合わせます
- 画面下の撮影ボタンをタップします
- 撮影が完了すると撮影音がして完了アイコン(✓)の色が変わります。撮影をやり直したい場合は戻るアイコン(←)をタップすると一つ前の撮影に戻ります
- 立つ位置をできるだけ変えず、スマホを左右に傾けないよう注意しながら、スマホを動かして次の白い点を探します。白い点が中心に入ると自動的に撮影が始まります
- 白い点がなくなるまで撮影を繰り返します。または、完了アイコン(✓)をタップして撮影を終了します
[魚眼] の撮影方法
[魚眼] では、約 180 度の広い画角を撮影できる魚眼レンズ風の撮影が可能です。写真の中心から外側に向かって離れるほど歪曲して見える、円形の写真を撮影できます。
撮影手順は以下のとおりです。
- Google カメラを開きます
- 画面下のメニューを横にスクロールし [モード] を選択します
- [360° 写真] をタップします
- 左上の設定アイコンをタップします
- 画面左の「種類」が「魚眼」であることを確認します。異なる場合は、画面右の魚眼アイコンをタップして種類を変更します
- [魚眼] カメラに切り替わります
画面に白い点が複数、球状に表示されます。撮影ボタンをタップします - スマホを動かして円の中に白い点が入るようにします
- 撮影音がして完了アイコン(✓)の色が変わるまでスマホを動かさずに待ちます。撮影後、やり直したい場合は戻るアイコン(←)をタップすると一つ前の撮影に戻ります
- 立つ位置をできるだけ変えず、スマホを左右に傾けないよう注意しながら、スマホを動かして次の白い点を探します。白い点が中心に入ると自動的に撮影されます
- この撮影を白い点がなくなるまで繰り返します。または、完了アイコン(✓)をタップします
[水平] [垂直] の撮影方法
[水平] は水平方向に、[垂直] は垂直方向にそれぞれ 360 度パノラマ写真を撮影できます。全方位のパノラマ写真を撮影できる [360] と写真の仕上がりを比較すると、 [水平] で撮影した場合は横長、[垂直] で撮影した場合は縦長になります。
撮影手順は以下のとおりです。
- Google カメラを開きます
- 画面下部のメニューを横にスクロールし [モード] を選択します
- [360° 写真] をタップします
- 画面左の「種類」が「水平」または「垂直」であることを確認します。異なる場合は、画面右のアイコンをタップして種類を変更します
下の画像は [水平] を設定した画面です
下の画像は [垂直] を設定した画面です - カメラが切り替わり、白い点が水平または垂直方向に表示されます。撮影ボタンをタップします
下の画像は [水平] の撮影画面です
下の画像は [垂直] の撮影画面です - 撮影音がして完了アイコン(✓)の色が変わるまでスマホを動かさずに待ちます。撮影後、やり直したい場合は戻るアイコン(←)をタップすると一つ前の撮影に戻ります
- スマホを左右に傾けないように注意しながら、スマホを動かして次の白い点を探します。白い点が中心に入ると自動的に撮影されます
- この撮影を白い点がなくなるまで繰り返します。または、完了アイコン(✓)をタップして撮影を終了します
パノラマ モードで 360 度撮影をする
パノラマ モードでは、カメラを水平または垂直方向に動かし続けることで、縦または横に長い写真を撮影することができます。
先程紹介した [360°写真] の [水平] や [垂直] とほぼ同じ範囲を撮影できますが、パノラマ モードは撮影手順が少ないのでより手軽に撮影でき、その分やや低画質でファイル サイズも小さくなります。高画質の写真を撮影したい場合は [水平] [垂直] を、より簡単にファイル サイズを抑えた写真を撮影したい場合はパノラマ モードを選ぶとよいでしょう。
撮影の手順は以下のとおりです。
- Google カメラを開きます
- 画面下部のメニューを横にスクロールし [モード] を選択します
- [パノラマ] をタップします
- 撮影ボタンをタップします
白いフレームの位置に合わせるようにしながら、カメラを傾けないように水平に動かします(垂直方向のパノラマ写真を撮影したい場合は、スマホを横向きにして、カメラを上下に動かします) - 360 度撮影すると、自動的に撮影が停止します。途中で完了したいときは、「録画を停止」アイコンをタップします
Google フォトで 360 度写真を VR 写真としてプレビューする
Google フォトは、写真の保管や編集、共有などができるクラウド ストレージ サービスです。Google フォトでは、360 度写真やパノラマ写真を [VR 写真] としてプレビューできます。
[VR 写真] は、写真をドラッグ(指で画面をなぞる動作)したり、スマホを傾けることで、写真の中を見渡すことができるインタラクティブなプレビュー機能です。たとえば、砂浜を撮影した 360 度写真なら、上にドラッグすれば砂浜を、下にドラッグすれば空を見ることができます。
Google Pixel のカメラアプリでは、[360] や [水平] 、[パノラマ] で撮影した写真でこの機能を利用することができます。
下の画像のように、Google フォトで写真をタップした画面で [VR 写真] のアイコンがあれば 、[VR 写真] をプレビューできます。
[VR 写真] のプレビュー方法は以下のとおりです。
- プレビューしたい写真を開きます
- [VR 写真] アイコンをタップします
- 写真がプレビューされます。画面をゆっくりドラッグすると、その方向に写真の表示範囲を動かすことができます
- 左下の方位磁石アイコンをタップすると、スマホ本体の動きと写真の表示範囲が連動します。写真の中の見たい方向へスマホを動かすと、動きに合わせて表示範囲が移動します。たとえば、スマホを下に向けると足元が、上に向けると空や天井がプレビューされるようになります
- 右下の VR ゴーグル アイコンをタップし、スマホ用の VR ゴーグルにスマホをセットして装着すると、頭の向きに合わせて写真が動き、撮影場所を見ているような仮想体験ができます
※この機能を利用するためには、スマホ用の VR ゴーグルが必要です
スマホ一つで 360 度カメラのような大パノラマを収めよう
Google Pixel のカメラアプリで [360°写真] モードを使えば、360 度カメラのように全方位を 1 枚の写真に収められます。[360°写真] モードには [360]、[広角]、[魚眼]、[水平]、[垂直] の 5 種類があり、それぞれのモードで撮影できる範囲が異なります。
その他の Android スマホでも、パノラマ 機能のあるカメラアプリをインストールすれば、主に水平方向に 360 度のパノラマ写真の撮影が可能です。撮影した写真は、Google フォトの [VR 写真] でプレビューすると、ドラッグなどの動作に応じて写真の中を見渡すことができます。
Android のカメラを使って、大パノラマを写真に収めてみませんか。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2023 年 6 月時点に Google Pixel 6(Android 13)で検証しました。