Android スマホのグレースケールの設定とは
グレースケールとは、Android スマホに搭載されている Digital Wellbeing 機能の一つです。ここではグレースケールの基本的な特徴と、混同されがちなダークモードとの違いについて紹介します。
画面がモノクロになる
Android スマホをグレースケールに設定すると、スマホの画面に表示されているすべての情報から有彩色の色味がなくなります。ホーム画面やアプリのアイコンをはじめ、写真や動画など、すべての画面表示がモノクロになるのです。
通常どおりの操作が可能
グレースケールの設定でスマホの画面がモノクロになっても、操作方法やできることは通常時と変わりません。通話やメッセージアプリからの通知はもちろん、Google Play ストアからダウンロードしたアプリの操作なども可能です。
たとえば、グレースケールの設定中に YouTube アプリで動画を再生した場合には、映像がモノクロのまま流れますが、音量やディスプレイの明るさは、グレースケールを設定する前と変わりません。
グレースケール機能は、画面をモノクロに表示しているだけで、データ自体がモノクロになるわけではないので、グレースケールをオンにした状態で撮影した写真や動画は、通常時と同じくカラーデータで保存されます。そのため、グレースケールをオフにすると、その写真や動画は色付きの状態で画面に表示されます。
ダークモードとの違い
ダークモード(ダークテーマ)とは、画面が暗い配色に切り替わる画面表示設定のことです。ダークモードをオンにすると、画面のデザインが白の背景から黒を基調とした色合いに変わります。画面上に表示されるすべての情報がモノクロになるグレースケールと違い、ダークモードは、画面の背景を暗い色に変更できる点が特徴です。
たとえば、白い画面に黒いテキストの場合は、黒い画面に白いテキストとなります。場合によっては、色の質や文字の読みやすさに問題が生じる可能性がありますが、日が落ちてからスマホを利用するときに切り替えると落ち着いた印象になり、コンテンツが見やすくなるかもしれません。
ダークモードは、ダークモードを提供しているアプリに適用されます。ダークモードがオンになっているのにアプリが明るく表示されている場合、そのアプリはダークモードを提供していない可能性があります。また、グレースケールがオンになっている状態では、ファイル内の写真などのデータもモノクロに見えますが、ダークモードの場合は、動画や写真など中身はカラーのまま表示されます。
なお、ホーム画面(壁紙)やアイコンの色味は基本的に通常時と変わりませんが、テーマアイコンをオンにしている場合、アプリのアイコンの色味もダークモードに合わせて変化します。
スマホをグレースケールで使用するメリット
スマホの画面表示がモノクロになるグレースケールには、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、Android スマホをグレースケールを使用することで得られる代表的なメリットを 4 つ紹介します。
スマホの使いすぎを防止できる
グレースケールを使えば、スマホの使いすぎを防止できるかもしれません。グレースケールを設定してモノクロな画面に切り替わったスマホは、カラフルな色彩の画面に比べて、表示される情報が見えづらくなります。
SNS やアプリゲーム、動画サイトなどのコンテンツもすべてモノクロになります。仕事や勉強など、やらなければいけないことがあるのについスマホを触りすぎてしまう場合には、画面をグレースケールに切り替えてみるとよいでしょう。
眠りにつきやすくなる
「SNS やアプリゲームなどに夢中になって、就寝時間になってもついスマホの画面を見続けてしまう」といった経験がある方は多いのではないでしょうか。先ほども説明したとおり、スマホをグレースケールに設定すると、カラフルな画面から落ち着いたモノクロの画面に切り替わります。就寝前にスマホをグレースケールに設定して、画面から色彩をなくすことで、目に入る刺激が軽減されて、眠りにつきやすくなるかもしれません。
Android スマホには睡眠の妨げになる通知を制限できる「おやすみ時間モード」も搭載されています。
薄明かりの下でも使いやすくなる
夜間ベッドに入った状態など周囲が暗いと感じる場面で、グレースケールを活用してみるとよいかもしれません。グレースケールに設定し画面から彩度がなくなったスマホは、間接照明のような薄明かりの下でも使いやすくなるでしょう。
Android スマホには、夜間にスマホを利用する際に活用できる「夜間モード」も搭載されています。
スマホの電池を節約できる
スマホの画面をグレースケールに設定することで、通常時よりもわずかにバッテリーの消費を節約できます。日常的にモノクロ画面のままだとコンテンツが見えづらくなりますが、バッテリー残量が少なくなったときや、外出先などでスマホを充電できない環境にいるときに実践してみるとよいでしょう。
ただし画面をグレースケールにするだけでは、多くの電池消費を抑えられる効果は期待できません。バッテリーの消費が気になる方や、外出先などで頻繁にスマホを使用する方は、画面の明るさを下げたり、スマホの未使用時に画面がすぐにオフになるようにするなど別の設定を試してみるとよいでしょう。
Android スマホをグレースケールで使用する方法
Android スマホの画面表示設定をグレースケールに変更する方法は以下のとおりです。
手動でグレースケールに切り替える
手動でスマホをグレースケールに切り替える場合は、色補正から設定変更を行います。
- スマホの設定アプリを開きます
- [ユーザー補助] → [色と動き] → [色補正] をタップします
- 補正モードで [グレースケール] を選択します
- [色補正を使用] をオンにします
クイック設定からグレースケールに切り替える
クイック設定に色補正を追加しておけば、ホーム画面から簡単に切り替えられるようになります。
【クイック設定に色補正を追加する】
- 画面を上から下へ 2 回スワイプします
- 右下にある編集アイコン(鉛筆マーク)をタップします
- [色補正] のタイルを長押しして上にドラッグします
【クイック設定から色補正を切り替える】
- 画面を上から下へ 1 回スワイプして [色補正] のタイルを表示します(表示されない場合は 2 回スワイプします)
- [色補正] のタイルをタップしてオンとオフを切り替えます
※タイルの名称は機種によって異なる場合があります。
自動でグレースケールに切り替える
画面を自動的にグレースケールに切り替える場合は、Digital Wellbeing と保護者による使用制限のおやすみ時間モードから設定します。
- スマホの設定アプリを開きます
- [Digital Wellbeing と保護者による使用制限] をタップします
- [おやすみ時間モード] をタップします
- [「おやすみ」のルーティン] をタップして、おやすみ時間モードに切り替わるスケジュールを設定します
- [カスタマイズ] → [おやすみ時間の画面オプション] をタップします
- [グレースケール] をタップしてオンにします
以上の手順で設定しておけば、おやすみ時間モードに切り替わったときに、自動的に画面がグレースケールになります。おやすみ時間のスケジュール設定について、詳しくはこちらをご覧ください。
Android スマホをグレースケールで使ってみよう
Android スマホのグレースケールは、画面の色味をモノクロにできる画面表示設定です。着信やアプリからの通知は制限されないため、画面の色味以外の操作性は通常時と変わらないまま、メッセージ機能やアプリなどを利用できます。
夜間など就寝前にスマホを使用するときや、スマホの使いすぎを防止したいときなどに、グレースケールを活用してみてはいかがでしょうか。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2023 年 6 月時点に Google Pixel 6(Android 13)で検証しました。