Android の安全対策に関するセキュリティ機能
Android のセキュリティ機能は大きく分けると3種類あります。まずは有害アプリなどから「端末の安全を守る」ものについてご紹介します。
セキュリティリスクから防御する設計
Android では、ウェブページ閲覧やデータの共有、アプリのダウンロードなど、端末で行われるセキュリティリスクのある行動からユーザーを守る技術が搭載されています。
また、端末のデータ自体が暗号化されていますので、利用している時以外でも悪意のあるデータ侵入を防ぐことができるでしょう。
加えて、端末にインストールされるアプリ一つひとつに対して、OSレベルでのセキュリティ保護がかけられていることから、「ある特定の悪意あるアプリが他のアプリのデータを抜き取る」といった行為の防止も期待できます。
こうしたセキュリティリスク防止の機能は、バックグラウンドで常駐していますので、 Android を利用しているときは安全対策されているといえるでしょう。
Google Play プロテクトによる悪質なアプリ回避
Android でアプリをインストールするためには、基本的に Google Play ストアを利用するとよいでしょう。Google Play ストアに公開されているアプリは全て Google が審査をしています。しかし、中にはユーザーの情報を抜き出そうとするアプリも存在する可能性がありますので、注意しなければなりません。
アプリのインストール前には、 Google Play プロテクトを使って、悪質なアプリかどうかのチェックを行いましょう。
また、悪質なアプリがインストールされてしまっても、データの盗難がされないような安全対策が施されています。
Google Play プロテクトは、端末、データ、アプリの安全性を保つための24時間稼働のセキュリティ システムです。Android 端末は1日を通して自動的にスキャンされるため、もし異常が検知されればその対応策を瞬時にユーザーに通知しますので、手順に従うことでデータを守ることができるでしょう。
スキャンによって明らかになった不正な挙動は、Google Play プロテクトのスクリーニング向上に活用されます。
残念なことに、ユーザーのデータを盗むなど技術も向上していますが、そのリスクに対抗するための措置が Android でも行われているということは、 Android を利用していく上でうれしいポイントではないでしょうか。
Google セーフブラウジングにより危険なサイトから端末を守る
Android に搭載されている Google セーフブラウジングを使うことで、危険なウェブサイトやユーザーに危害を加えるようなファイルから端末を守ることができるでしょう。
更に、これらのウェブサイトやデータにアクセスしようとしていることを事前に警告してくれるため、フィッシング詐欺のような「アクセスするだけで被害を受ける」ことを未然に防ぐこともできるようになっています。
※セーフブラウジングについては、正しい操作と設定が必要です。
これにより、日常的にあなたが行っているブラウジングも安心して利用できるでしょう。
Google セーフティセンターによるセキュリティ技術の改善
Android の開発元である Google では、ユーザーの保護に関して、以下のようなセキュリティ実績があります。
- Google セーフブラウジングの保護台数は40億台
- Google Play プロテクトでは毎日1,000億のアプリスキャンが実施
- Gmail では毎日1億件以上のフィッシングメールのブロックを実行
これらの膨大なセキュリティ情報は、Google に共有され、Android のセキュリティ技術の改善に役立てられています。
世界でもユーザーの多い Android だからこそ、新しいセキュリティ技術のメリットを享受できるのではないでしょうか。
Android のプライバシーに関するセキュリティ機能
Android のセキュリティは、基本的な安全対策だけでなく、ユーザーのプライバシーを守る機能にも注目です。ここでは3つの機能をピックアップしてご紹介します。
危険な通話を伝える機能
Android にはスパム対策により、危険な通話を知らせる機能が備わっています。
通話を受けてしまうだけで個人情報などのデータを盗まれてしまうような悪質な手法が用いられることもありますが、 Android に搭載されたこの機能はプライバシーの保護として期待できます。
アプリによる不正なデータアクセスの防止
Android で利用できるアプリの中には、端末のデータ共有を要求するものもありますが、不正なデータアクセス防止のため、アプリごとにデータ共有のタイミングを設定できることも安心できる要素のひとつだといえるでしょう。
対象となるアクセスは「マイク・カメラ・位置情報」といったもので、設定方法は「1回のみ・常に許可・許可しない」となっています。
Android はこれらの機能により、ユーザーの利用スタイルに応じたセキュリティレベルを提供しているのです。
使用していないアプリとのデータ共有を停止
スマートフォンにアプリをたくさんインストールしているものの、全てのアプリをまんべんなく使っているという人は少ないのではないでしょうか。
使わないアプリを端末に残したままにするのは、データ容量の圧迫に繋がるだけでなく、セキュリティの面でも不安が残るかもしれません。
使用していないアプリが何らかの原因で不正なデータアクセスをしないようにするため、 Android には「長期間使用されていないアプリをチェックし、そのアプリの権限を自動で無効化できる」機能が搭載されています。
これにより、余計なアプリが端末のデータを継続的に取得することを防止できるでしょう。もちろんこの機能は絶対的なものではなく、設定の変更で利用しないことも選べます。
Android の緊急時に使えるセキュリティ機能
Android を日常的に持ち歩いていれば、緊急事態への備えにもなるでしょう。
ここからは、緊急時に使える Android のセキュリティ機能についてご紹介します。
不安がある時に安否機能を使用できる
一人での登山や人気のない場所での散歩など、自分の身に危険が及ぶかもしれないと感じたことはありませんか? Android にはあらかじめ設定しておいた時間に、自分に対する安否確認をする機能がついています。
この安否確認に自分が応答しなかった場合、登録してある緊急連絡先に自分の現在地を自動で伝えてくれます。
このようなセキュリティ機能が搭載されているのは、 Android ならではのものではないでしょうか。
重大な事故発生時に適切な位置情報共有が行われる
Android には位置情報サービスが搭載されていますが、「緊急位置情報サービス」というものも合わせて搭載されています。これは、端末による緊急通報をした時に、事前に警察や消防などの初期対応者へユーザーの正確な位置情報を伝えるといった機能をもちます。
従来の緊急通報時では、ほとんどが初期対応者に自分の口で場所を伝える必要がありましたが、旅行している時や森や海といった自然の中では正確な位置を伝えられず、発見までに時間を要してしまうことが珍しくはありませんでした。
しかし、この緊急位置情報サービスにより、初期対応者に自分の場所を伝えることも可能になりました。
Android のセキュリティ機能を上手に活用しよう
Android のセキュリティ機能はデジタル上のみならず、オフラインにおいても機能するものが多くなりました。
また、 Android のセキュリティ技術は今この一瞬でも改善のためのデータ蓄積が行われています。
Android のセキュリティ技術によって、より安全な生活に繋げられる可能性も高まります。
更に Android のセキュリティについて詳しく知りたい人は、 こちらをご覧ください。
※本記事で紹介した機能など一部ではご利用になれないデバイスもあります。本製品またはその一部の機能を利用できるかどうかは OEM およびデバイス メーカーによって異なります。