スマホで使われる「ギガ」の意味
スマホの用語でよく使われる「ギガ」は、「GB(ギガバイト)」の略称で、「G(ギガ)」と「B(バイト)」の 2 つの言葉から成り立っています。
B(バイト)とは、m(メートル)などと同じ基本単位です。m(メートル)が「長さ」の単位であるように、B(バイト)は「データ量」の単位で、スマホで利用するインターネットのデータ通信量をはじめ、スマホ本体のストレージ容量やメモリ容量などの単位として使われています。
一方、G(ギガ)とは、k(キロ) などと同じ SI 接頭語と呼ばれるもので、基本単位の「何倍の大きさ」であるかを示しています。たとえば、k(キロ)は 1,000 倍、M(メガ)は 100 万倍、G(ギガ)は 10 億倍の大きさです。
つまり、GB(ギガバイト)とは「10 億バイトのデータ量」という意味の単位なのです。スマホでよく使われる単位ですが、略称である「ギガ」という言葉の方が広く普及しました。
また、そこから意味が拡張されて単位だけではなく、データ通信量そのものを指す言葉として「動画再生には多くのギガが必要」などの使い方をされる場合もあります。
さらに、携帯通信会社が提供するスマホの料金プランに関しても、「ギガ」が使われることがあるのです。料金プランでは利用できる高速データ通信量に上限を設けている場合がありますが、その上限までのデータ通信量のことを「ギガ」と呼ぶことがあり、たとえば「今月のギガがなくなった」などと表現されるようにもなりました。
1 ギガ(GB)でできること
インターネットを利用する際に、1 ギガ(GB)のデータ通信量ではどのようなことができるのでしょうか。1 ギガでできることを知っておけば、ご自身の使用用途にあったスマホの料金プランを選ぶ目安になるでしょう。
ウェブサイトの閲覧
ウェブサイトは、ニュースサイトを例にすると 1 GB で約 3000 ページの閲覧ができます。ただし、この例は 1 ページ 300 KB のデータ量で計算した場合の目安であるため、ページ内の文字数や画像のデータ量などによって閲覧可能なページ数は変わってきます。
メールの送受信
メールは、1 通の文字数や添付ファイルの大きさによって、送受信できる数が異なります。たとえば文字だけのメールの場合、1 通 300 文字と想定して 5 KB のデータ量で計算すると、1 GB では約 20 万通の送受信が可能です。また、写真や画像などを添付したメールの場合、1 通 3 MBで計算すると、1 GB では約 334 通の送受信ができます。
動画のストリーミング再生
動画のストリーミング再生は、たとえば YouTube の標準動画の場合、1 時間で 450 MB 程度のデータ通信量になるため、1 GB では約 2.3 時間程度の再生が可能です。再生可能時間は画質によって異なり、画質が上がるほど多くのデータ通信量が必要になるため、高画質で視聴するとすぐに 1 GB を上回る可能性があるでしょう。
音楽のダウンロード
音楽のダウンロードは、たとえば中音質の楽曲の場合、1 曲で 4 MB 程度のデータ量になるため、1 GB では約 250 曲のダウンロードが可能です。ダウンロードできる楽曲数は音質によって異なり、高音質の楽曲の場合はデータがより大きくなるためダウンロードできる楽曲数は少なくなります。
料金プランを選ぶときのポイント
前述したように、スマホの料金プラン内で利用できる高速データ通信量を「ギガ」で表すことがあります。利用できるギガの大きさは、契約する携帯通信会社の料金プランによって異なるため、ご自身のスマホの使用用途に合わせて料金プランを選ぶとよいでしょう。
使えるギガが大きいほど、月額料金は高くなります。ギガをすべて消費してしまうと、通信自体は可能ですが、通信速度がかなり低下するため、再び快適な速度で利用するにはギガの追加購入が必要です。
スマホで動画を視聴したり、ゲームをプレイしたりする方は、ギガが無制限のプランを選ぶと、データ使用量を気にせずインターネット通信を行えるでしょう。
また、スマホの主な使用用途が、メールのやりとりやウェブサイトの閲覧などに限られる方や、Wi-Fi 環境下での使用が主になる方は、使えるギガが少ないプランが選択肢に入るかもしれません。
ギガを節約する方法
スマホの月額料金を節約したい方へ、スマホのデータ通信量であるギガの消費を抑える方法を紹介します。
Wi-Fi を使う
モバイルデータ通信を使わず、Wi-Fi を使ってインターネットに接続すると、ギガを節約できます。ホームルーターやフリー Wi-Fi を活用してみてはいかがでしょうか。
アプリのダウンロードやアップデートは、大量のギガを消費するため、Wi-Fi 環境下で行うとよいでしょう。また、外出先で動画を視聴したい場合は、事前に Wi-Fi 環境下でダウンロードしておくとよいかもしれません。
スマホは操作していないときも、アプリの情報の取得や更新のためにバックグラウンド通信を行うため、気付かないうちにギガを消費することがあります。バックグラウンド通信によるギガの消費を抑えたい場合は、この後で紹介するデータセーバーを活用しましょう。
アプリのダウンロード設定を変更する
新しくアプリをダウンロードする際、Wi-Fi 接続時のみ実行する設定や、実行してもよいかを毎回確認する設定があります。アプリのダウンロードを Wi-Fi 接続時に限定すると、ギガを節約することができるでしょう。
- スマホで Google Play ストア アプリを開きます
- 右上のプロフィール アイコンをタップします
- [設定] をタップします
- [ネットワーク設定] をタップします
- [アプリのダウンロード設定] をタップします
- [Wi-Fi 接続時のみ] または [毎回確認する] をタップします
- [OK] をタップします
アプリの自動更新の設定を変更する
Android スマホの自動更新機能はアプリのアップデートを自動で行ってくれるため便利ですが、スマホの利用場所によってはモバイルデータ通信を使用することがあります。
ギガを節約するためには、Wi-Fi 接続時のみアプリを自動更新する設定にしましょう。変更手順は以下のとおりです。
- スマホで Google Play ストア アプリを開きます
- 右上のプロフィール アイコンをタップします
- [設定] をタップします
- [ネットワーク設定] をタップします
- [アプリの自動更新] をタップします
- [Wi-Fi 接続時のみ] をタップします
- [OK] をタップします
データセーバーを使う
Android スマホには、自動でデータ使用量を抑えてくれるデータセーバー機能があります。データセーバーをオンにするとバックグラウンド通信の実行が Wi-Fi 接続時のみに限定されます。
ただし一部のアプリやサービスには、バックグラウンド通信をしなければ正常に作動しないものもあります。データセーバーをオンにした後に動かなくなったアプリやサービスがあれば、それぞれ個別に、Wi-Fi 接続時でなくても通信できる設定にするとよいでしょう。
使いたい分のギガに合わせて料金プランを選ぼう
本記事では、ギガの基本知識や 1 ギガでできること、ギガを節約する方法などを紹介しました。
スマホで使われる「ギガ」という言葉は、「GB(ギガバイト)」の略称です。G(ギガ)は「10 億倍」を意味し、B(バイト)は「データ量」の単位であるため、GB(ギガバイト)とは「10 億バイトのデータ量」という意味になります。スマホで利用するインターネットのデータ通信量をはじめ、スマホ本体のストレージ容量やメモリ容量などの単位として使われています。
そこから意味が拡張されて単位としてだけでなく、データ通信量のことや、携帯通信会社の料金プラン内で利用できる高速データ通信量のことを指して、「ギガ」と表現するようになりました。
契約する携帯通信会社の料金プランによって、使用できるギガや基本料金はそれぞれ異なります。ギガが多くなるほど月々の料金も高くなるため、ご自身のスマホの使用用途に合わせてプランを選ぶとよいでしょう。今回紹介した 1 ギガでできることを参考に、ご自身に合ったプランを検討してみてください。
また、スマホの月額料金を抑えるために、ギガの節約方法を覚えておくとよいでしょう。Wi-Fi の使用やデータセーバーの活用で、毎月のデータ通信量を抑えることができます。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2024 年 3 月時点に Google Pixel 8(Android 14)で検証しました。