スタイラスペンとは
スタイラスペンは、タッチペンとも呼ばれるペン型のデバイスです。スマホやタブレットなどのタッチ画面を指の代わりに操作できます。指を画面に触れずに操作できるので皮脂などで画面を汚す心配はなくなり、指紋もつきません。充電式のものなら、冬に手袋や作業中に軍手をしていても、外すことなくそのまま操作できます。他にも文字を書くときや絵を描くとき、ゲームの操作などでも便利に使えるでしょう。
スタイラスペンの種類
スタイラスペンは用途や機能でさまざまな種類があります。ここではいくつかの代表的なものを解説します。
仕組みで分類
スタイラスペンには大きく分けて、充電が必要ないものと、必要なものがあります。
【充電が必要ないもの】
ペン先が電気伝導効率の高い導体で作られていて、指先からの静電気を伝えて操作できます。電池の残量を気にせず使え、構造がシンプルなので故障も少ないことが特長です。しかし、静電気を伝えるためにはある程度の太さが必要なため、普通のペンのような細いペン先にはできません。また、手袋をつけていると反応が悪くなりやすく、特にゴム手袋は完全に絶縁してしまうので、使用できなくなります。
【充電式や電池式】
電池残量を気にしなくてはなりませんが、手袋をつけたままでも操作でき、ペン先も細いものが多く、使い勝手は実際のペンと変わらないでしょう。特定のスマホやタブレットの専用タイプもあります。一般に専用タイプは反応もよく、遅延がほぼなく高性能です。専用タイプは価格が高くなりますが、実際のペンのように快適にイラスト制作をしたい場合に向いています。
ペン先もさまざまな種類がある
スタイラスペンのペン先の素材は、シリコンゴム、繊維、透明ディスク、樹脂の 4 種に大きく分けられます。それぞれの特徴を解説します。
【シリコンゴム】
導電性のシリコンゴムを使用したタイプで、比較的リーズナブルな製品によく使われています。弾力のある素材で、画面を傷つけにくいですが、摩耗しやすいので他の素材に比べて頻繁にペン先またはペンの交換が必要になります。丸くて太いので細かな絵などを描くときにはあまり向いていないかもしれません。ちょっとしたメモや簡単なゲーム、画面のスクロールやタップには問題なく使えるでしょう。
【繊維】
網状に編まれた導電性の繊維でできた、シリコンタイプと同じく、丸く太い形状のペン先です。滑りがよく、さらさらとした書き心地が特徴です。摩耗も少なくシリコンゴムより長持ちする傾向にあります。
【透明ディスク】
通常のペンの先端に、ディスク状の透明な樹脂がついている形状のものです。ペン先とディスクはボール ジョイントでつながっていて、自由な角度に駆動します。ディスク面がぴったりとタッチ画面に触れて接触面積を保ちつつ、透明なのでペン先がどこに触れているかがわかります。細いペン先タイプのように使えるので慣れれば便利です。
【樹脂】
ペン先の細いタイプによく用いられます。実際のボールペンのような書き心地で、小さいボタンなどもスムーズに触れられるのではないでしょうか。筆圧の強さによって線の太さが変えられる筆圧感知機能を備えたものもあり、イラスト制作などに向いています。
以上がスタイラスペンの主なペン先です。それ以外にも毛筆のペン先のものや、料理中にスマホを操作できる菜箸型のスタイラスペンなど用途別に使える便利なものもあります。
その他の便利機能がついたもの
スタイラスペンがあれば、紙のメモ帳に書くようにスマホの画面にメモができます。しかし場合によっては、本物の紙にペンで書く必要もあるでしょう。そのために普段から両方のペンを持ち歩くのは面倒です。そんな悩みを解決するのが、スタイラスペンと普通のペンの両方の機能を備えたものです。また、ストラップつきで、その先をスマホのイヤホンジャックに差し込める、紛失防止機能がついたスタイラスペンもあります。
使用シーン別スタイラスペンの選び方
スタイラスペンにはさまざまな種類があり、使用環境や目的によってそれぞれ向き不向きがあります。ここでは使用シーンに合ったスタイラスペンを解説します。
文字を書くならペン先の細いタイプ
メモや走り書き程度であれば、シリコンゴム製や、繊維製のもので十分使えますが、細かい文字でびっしりと書きたい場合などは樹脂製の細いタイプがいいでしょう。またペン先が見やすいディスクタイプも、慣れれば文字を書くことに向いています。
ゲームなどには丸タイプがおすすめ
ゲーム用には丸いタイプで機敏に滑らせることのできる繊維タイプが向いています。ゲームの種類や使用者の好みによっては、細かな操作のできる先の細いタイプが向いている場合もあります。
絵を描くときにおすすめのタイプ
絵を描くには繊細でシビアな反応が必要です。そのような作業をする場合、ペン先が細いタイプが向いています。落書きや趣味程度であればさほど高価なものは必要ありません。こだわるのならば、筆圧の強弱を感知して線の太さを変える筆圧感知タイプがいいでしょう。傾きを感知して線のタッチなどを変えるタイプなどもあります。ペン先だけでなく、ペンを持った手が画面に触れて誤作動が起きることを防止するパームリジェクション機能を持ったものもあります。
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スタイラスペンを使ううえでの注意点
持っておくと便利なスタイラスペンですが、いくつか注意点もあります。ここではスタイラスペンの注意点を解説します。
対応機種を確認しておく
購入する前に、自分のスマホやタブレットがそのスタイラスペンに対応しているのかを確認しましょう。多くはスマホのタッチ画面であれば対応していますが、高価なものなどは特定機種専用の場合もあります。
細いペン先は画面に傷がつくリスクも
細いペン先は実際のペンのように書けて快適ですが、硬い素材を使っているため、画面を傷つけてしまう可能性があります。気になる場合は保護フィルムなどを画面に貼って傷を予防しましょう。
スタイラスペンで快適にスマホを操作しよう
普段スマホを指だけで操作していると、スタイラスペンの必要性をあまり感じられないかもしれません。しかし一度使えば、思った以上に快適にスマホを操作できるでしょう。画面の汚れを気にすることなくタップやスクロールができ、細かなタッチも可能になります。気になったことを手書きでサッとメモすることができ、アプリをインストールすれば、PDF 資料にメモや署名、修正の指示などがすぐに書き込めます。ゲーム操作やイラスト作成でも繊細なタッチで快適に操作できるでしょう。スタイラスペンがあれば、スマホのポテンシャルを今以上に引き出せるかもしれません。
※本記事で紹介した内容は、一部ご利用になれないデバイスなどもあります。製品またはその一部の機能などを利用できるかどうかは OEM およびデバイス メーカーによって異なります。