スマホの動作が重くなる原因と対処方法
スマホの動作が遅い、インターネット回線につながりにくい、アプリがうまく起動しないなどの理由で、スマホの動作が「重い」と感じた経験がある方もいるのではないでしょうか。ここでは Android スマホの動作が重くなる原因を、その対処方法とともに紹介します。
本体が熱くなっている
スマホの本体が熱くなることで、オーバーヒートしないようにスマホの一部の機能が制限され、動作も遅くなる場合があります。熱を持ちやすい原因としては、まずは気温上昇や直射日光などの外部要因が考えられます。
また、充電しながらゲームや動画など負荷の高いアプリを長時間操作したり、相性の悪いスマホケースを使っていたりするなど、使用状況による原因もあります。
本体が熱くなっていると感じたときは、涼しい場所にスマホを移動させたり、充電中には負荷の高いアプリの操作は控えたり、専用のスマホケースを使ったりするなどの対策をしてみるとよいでしょう。
ストレージの空き容量が不足している
スマホ内部のストレージ容量が不足すると、このあとに説明するキャッシュが作れなくなるなどの理由で、通常よりも動作が遅くなることがあります。スマホの動作が遅いと感じたらストレージの空き容量を確認し、空きが少ないようであれば画像や動画などのファイル、ゲームアプリなど、使用していないデータを削除すると解決するかもしれません。
内部ストレージの容量や、保存されているデータの種類を調べたい場合は、以下の方法で確認しましょう。
【内部ストレージの空き容量を調べる方法】
- スマホの設定アプリを開きます
- [ストレージ] をタップして空き容量を確認します
- 空き容量を増やしたい場合は [空き容量を増やす] をタップして Files by Google に進みます
Files by Google の使い方はヘルプセンターの Files by Google の使い方を、内部ストレージの空き容量を増やす方法についてはヘルプセンターの空き容量を増やすをご覧ください。
複数のウィジェットやブラウザのタブを開いている
スマホのウィジェットでは、操作していないときも画面の裏側で自動的に情報を受信する「バックグラウンド通信」が行われることがあります。バックグラウンドで起動するウィジェットが増えると、スマホのメモリの空き容量が圧迫されてしまい、動作が重くなる可能性があるのです。
他にも、ブラウザのタブの開きすぎなどが原因で重くなっている可能性も考えられます。たとえば Google Chrome などのブラウザアプリの場合、複数のタブを開きすぎていることで動作が重くなることがあります。
これらの場合は、使用していないウィジェットやタブを終了してみるとよいでしょう。
バッテリー セーバーがオンになっている
Google Pixel を含む一部の Android スマホには、バッテリーの消費を抑えて電池を長持ちさせるためのバッテリー セーバーが搭載されています。バッテリー セーバーの名称や機能はメーカーによって異なりますが、これらのモードがオンになっていると、処理速度が遅くなったり、アプリが一時停止したりなどの制限がかかる場合があります。
バッテリー セーバーの操作方法は機種によって異なるため、詳細は取扱説明書などをご確認ください。ここでは、Google Pixel 8 でバッテリー セーバーをオフにする方法を紹介します。
【バッテリー セーバーをオフにする方法】
- 画面を上から下にスワイプして、メニューパネルを表示します
- [バッテリー セーバー] のパネルをタップしてオン / オフを切り替えます
キャッシュが溜まっている
キャッシュとは、使用頻度の高いデータを一時的に保存し、次に同じデータを使うときに、そこから取得することで高速にデータを処理できるようにする仕組みのことです。
たとえば Google Chrome などのブラウザアプリの場合、一度訪問したページをキャッシュに保存しておくことで、再度同じページを訪問したときに高速でページが読み込めるようになります。
しかし、アプリによってはキャッシュが溜まりすぎると不具合が生じることがあります。その場合、キャッシュを削除することで、キャッシュが作り直されるため、使用頻度の低いデータがなくなり処理速度の回復が見込めることもあります。
特定のアプリの動作が重いと感じたら、そのアプリのキャッシュを削除してみるとよいでしょう。キャッシュを削除する方法は、以下のとおりです。
【キャッシュを削除する方法】
- スマホの設定アプリを開きます
- [アプリ] → [○個のアプリをすべて表示] をタップします
- キャッシュを削除したいアプリを選択します
- [ストレージとキャッシュ] をタップします
- [キャッシュを削除] をタップします
インストールしたアプリに原因がある
操作画面が固まったり、アプリの起動が遅くなるなど、一時的に何らかの不具合が起きて動作が重くなっている場合は、原因となっているアプリを終了させることで改善することがあります。
また、特定のアプリをインストールした後に動作が重くなりはじめた場合は、アプリをアンインストール(削除)することで、問題が解決する場合があります。アプリをアンインストールする方法は、以下のとおりです。
【アプリをアンインストールする方法】
- スマホの設定アプリを開きます
- [アプリ] → [○個のアプリをすべて表示] をタップします
- 削除するアプリを選択します
- [アンインストール] をタップして [OK] を選択します
原因がアプリによるものなのか判断できない場合は、スマホを初期状態で起動できる Android スマホの「セーフモード」を使用してみましょう。スマホを初期状態で起動することで、不具合の原因が直前にインストールしたアプリによるものなのか確認できます。
Android やアプリがアップデートされていない
Android や、ダウンロードしたアプリのバージョンが古い場合は、これらを最新版にアップデートすることで問題が解決するかもしれません。Android やアプリをアップデートする方法は、以下のとおりです。
【Android をアップデートする方法】
- スマホの設定アプリを開きます
- [システム] → [システム アップデート] をタップします
- アップデートのステータスが表示されたら、画面に表示される手順に沿って操作します
【アプリをアップデートする方法】
- Google Play ストアのアプリを開きます
- 右上のプロフィールアイコンをタップします
- [アプリとデバイスの管理] をタップします
- [アップデート利用可能] をタップします
- アップデートしたいアプリを選んで [更新] をタップします
それでも動作スピードが改善しないときは
ここまでで紹介した対処方法を試しても、動作スピードが改善されないときは、スマホを再起動してみましょう。再起動の方法は機種によって異なりますが、たとえば Google Pixel シリーズの場合、Google Pixel 5a 以前は電源ボタンを長押し、Google Pixel 6 以降は電源ボタンと音量を上げるボタンを同時に数秒長押しすることで再起動メニューが表示されます。
再起動を試しても改善しない場合、本体が故障していたりバッテリーが劣化していたりする可能性があります。そのような場合は、スマホの修理や機種変更を検討してみてはいかがでしょうか。
スマホの寿命はユーザーの使用方法や機種によって異なりますが、内閣府調査の『消費動向調査(令和 5 年 3 月調査)』ではスマホを含む携帯電話の買い替え年数は平均 4.4 年ほどという調査結果が出ています。
スマホの動作が重いと感じたら、まずは原因を想定して対処しよう
スマホの動作が重いと感じる場合、いくつかの原因が考えられます。たとえば、スマホ本体が発熱していたり、ストレージの空き容量が不足していたり、複数のウィジェットやブラウザのタブを開いていたりなどのケースです。それぞれの原因に基づいた対処方法を試したり、再起動を行なったりすることで、動作スピードが改善するかもしれません。
本記事で紹介した対処方法を試してもスマホの動作スピードが改善しない場合は、スマホの機種変更を検討してみてはいかがでしょうか。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2024 年 3 月時点に Google Pixel 8(Android 14)で検証しました。