TalkBack でできること
TalkBack(トークバック)は目の不自由なユーザーをサポートする Android のユーザー補助機能の一つです。音声とジェスチャーでスマホ操作が可能になるので、視覚に頼ることなくスマートフォンの各機能を使うことができるようになります。
例えば、TalkBack をオンにして画面にタッチすると、その箇所の情報を機械音声が読み上げてくれるので、視覚に頼らずに画面表示がわかります。また、画面をタップする、スワイプする、長押しする、2 本指で触るなどのジェスチャーによって、スマホが操作できるようになります。
ここからは、TalkBack でどんなことができるのか、機能をいくつかピックアップして紹介します。
タッチやスワイプで画面の読み上げや操作ができる
TalkBack がオンになっている状態で、画面上を 1 本の指でゆっくりとドラッグすると、選択部分が下の画像のように枠線で囲まれ、その場所にあるアイコンやボタン、コンテンツなどが読み上げられます。画面をなぞって指を移動させると、短いバイブレーションとともに枠線が移動し、読み上げる場所が変わります。画面上部のスマホの状態を表すアイコンが並ぶステータスバーをなぞれば、通知やバッテリー残量といったスマホの状態も音声で確認することができます。
スマホを操作したい場合は、アプリやボタンが読み上げられた場所で指の動きを止めます。すると、そこでできる操作の候補が読み上げられるので、画面をダブルタップして操作を選択することができます。
詳しい操作方法は、こちらのヘルプセンターを参照してください。
もちろん、Chrome などのブラウザに表示されている内容や、電子書籍の文章なども音声で聞くことができます。また、読み上げの速度を変更することもできます。
読み上げのほかにも、リンク先に移るといったウェブサイトの閲覧に必要な操作も可能です。TalkBack で Chrome を利用する詳しい方法は、ヘルプセンターの Chrome の読み上げコントロールをご確認ください。
その他のアプリの操作方法については、ヘルプセンターの TalkBack でアプリを使用するを、読み上げの速度を変更する方法は、ヘルプセンターの読み上げコントロールを使用するを参照してください。
※アプリによって、読み上げの範囲や操作方法は異なります。
音声で画面のオン / オフや着信がわかる
画面を見るのが困難な場合、知らないうちにロック画面になっていることに気づかず、困ることがあるかもしれません。TalkBack がオンになっていると、画面がオフになるときに、TalkBack が「画面オフ」と音声でお知らせします。
画面がオフになる際にサイレントモードの設定やバッテリー残量などについても音声で通知してくれるので、ミュートの設定や充電のし忘れにも気付きやすいでしょう。
また、電話がかかってきたときには、「電話、着信」と読み上げた後、電話番号や発信者を音声で教えてくれます。もちろん、スワイプやダブルタップなどのシンプルなジェスチャーで電話に出たり、切ったりすることが可能です。TalkBack での電話の詳しい操作方法についてはヘルプセンターの TalkBack で通話を管理するをご確認ください。
音声を聞きながらキーボードで入力する
キーボードアプリ Gboard をインストールしている場合は、TalkBack を使ってテキストの入力や編集ができます。音声での読み上げ機能によって、キーボード上のどのキーで入力しているかわかるようになっています。
Gboard では音声入力も可能ですが、騒がしい場所や図書館など、音声入力の利用が難しいときもあるでしょう。そのような場合にも、イヤホンを使用すれば TalkBack による読み上げを聞きながらキーボードで入力することができます。
TalkBack を利用した Gboard の操作方法についてはヘルプセンターの Gboard でテキストを編集するをご確認ください。
音声コマンドで操作できる
TalkBack は、ジェスチャーのほかに音声コマンドで操作することもできます。たとえば、スマホに「最初」「最後」などと話しかけることで、画面の中で読み上げる箇所を指定できます。「ホーム」「最近使ったアプリ」などと話しかければ別の画面へ遷移することも可能です。
音声コマンドで可能な操作がわからない場合は「ヘルプ」と話しかけることで音声コマンドの一覧を確認することもできます。音声コマンドの操作方法については、ヘルプセンターの TalkBack 音声コマンドを使用するを参照してください。
TalkBack の操作確認やカスタマイズができる
TalkBack を使用中は、TalkBack の操作や設定を確認、変更できる「TalkBack メニュー」を呼び出すことができます。
TalkBack メニューを開くと、現在の画面で可能な操作がリストの上部に表示されます。また、音声コマンドの内容を確認したり、テキスト読み上げの速度や聞き取りやすい音声の高さに変更したりすることも可能です。
TalkBack メニューの [TalkBack の設定] からは、ジェスチャーごとの操作や読み上げの速度、音声などを変更できます。操作方法に不安があったり、わからなくなったりしたときは、[TalkBack の設定] から [チュートリアルとヘルプ] を選択しましょう。基本操作を学べるチュートリアルや、ジェスチャーの練習、ヘルプページの確認などができます。
TalkBack メニューの呼び出し方や使い方について詳しくは、ヘルプセンターの TalkBack メニューと読み上げコントロールを使用するをご確認ください。
TalkBack をオン/オフにする方法
TalkBack は、スマホに「OK Google」と話しかけ、「TalkBack をオンにして」または「TalkBack をオフにして」と伝えることで、簡単に設定できます。設定アプリの [ユーザー補助] からの設定も可能です。
また、ボタンのタップとダブルタップでオン / オフを簡単に切り替えられるユーザー補助機能ボタン(下の画像)や、音量ボタンをショートカットとして使用する方法などもあります。詳しくはヘルプセンターの TalkBack をオンまたはオフにするをご確認ください。
スマホの操作を手助けする TalkBack を知っておこう
TalkBack は目の不自由な方や視力が弱い方向けに、スマホ操作を音声でサポートする機能です。音声の読み上げによって、視覚に頼らず指や音声でスマホを操作できます。
画面のコンテンツの読み上げやテキスト入力、電話など、さまざまなスマホの操作をジェスチャーで行えます。また、TalkBack の音声を自分にとって聞きやすくしたり、操作を使いやすいジェスチャーに設定することも可能です。
周りに必要とされている方がいたら、スマホの操作を手助けする機能の一つとして TalkBack の機能を伝えてみてはいかがでしょうか。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2023 年 7 月時点に Google Pixel 6(Android 13)で検証しました。