スマホの機内モードとは
機内モードとは、スマホの通信機能をオフにする機能です。主に飛行機に乗る際に使用し、フライト モードやパーソナル モードなどの名称で呼ばれることもあります。
航空法に対応している
飛行機内でスマホなどの通信用の電波を発する電子機器を使用する行為は、航空法で制限されています。そのためスマホなどを機内に持ち込む場合、出発時にドアが閉まってから着陸後の滑走が終了するまで、電波を発信しない状態にしておかなければなりません。
しかし、スマホは操作をしていないときも通信を行う場合があります。そのため機内では、電源をオフにするか、電波を発しない機内モードに設定する必要があるのです。
緊急通報以外の電話やインターネットは使えない
機内モードに設定すると通信機能がオフになるため、電話やインターネット接続ができなくなります。そのためインターネット通信を必要とするアプリなども使用できません。
ただし機種によっては、110 番(警察)、119 番(消防機関)、118 番(海上保安本部)には、電話をかけることができます。
カメラなどのスマホ本体の機能は使える
電波を発信しない機内モードでも、インターネット接続を必要としないカメラや電卓などの基本機能は使用できます。また、あらかじめ動画や電子書籍をダウンロードしておけばオフラインでも楽しめるでしょう。
Bluetooth は使える
ほとんどの機内で Bluetooth が使えます。そのため、機内モードにしたスマホと Bluetooth イヤフォンを接続して、あらかじめダウンロードしておいた音楽をオフラインで再生するといった使い方などができるでしょう。
ただし、機内モードにすると Bluetooth がオフになるスマホもあるため、その際は機内モードはオンのまま、Bluetooth をオンにしましょう。
Wi-Fi が使える場合もある
機内で利用可能な Wi-Fi を提供している航空会社もあります。国内線では無料で提供されていることが多いのですが、国際線では有料であるケースもあります。機内 Wi-Fi を使用すれば、フライト中にメールの確認や SNS の閲覧などが可能です。
Wi-Fi を提供している航空会社でも、搭乗する機種や便によっては利用できない場合もあるため、ご自身が搭乗する便に Wi-Fi が搭載されているか確認するとよいでしょう。
機内モードの設定方法
ここでは機内モードの設定方法を紹介します。機内モードをオンにすると、通話やモバイルデータ通信が必ずオフになります。Wi-Fi と Bluetooth に関しては、デフォルトではオフになりますが、手動でオンにすることが可能です。また、次回に機内モードをオンにしたときは、前回使用した設定が呼び出されます。
クイック設定パネルから設定する手順
機内モードはクイック設定パネルから簡単にオン / オフの切り替えが可能です。手順は以下のとおりです。
- 画面上部から下にスワイプします
- もう一度下にスワイプします
- [機内モード] をタップして [OFF] を [ON] に切り替えます
同様に Wi-Fi と Bluetooth もクイックパネルから簡単にオン / オフの切り替えができます。
設定アプリから設定する手順
スマホの設定アプリからオン / オフを切り替える手順は以下のとおりです。
- スマホの設定アプリを開きます
- [ネットワークとインターネット] をタップします
- [機内モード] をタップしてオンにします
日常生活でも役立つ! 機内モードの活用シーン
スマホの機内モードは、飛行機に乗るとき以外にも役立つ機能です。ここからは、機内モードの活用シーンについて紹介します。
スマホのバッテリーを節約したいとき
どこにいても通話やモバイルデータ通信をできるようにするため、スマホは自動的に電波を探しています。電波が弱いときや圏外になっているときも、スマホは電波を探し続けるため、バッテリーの消耗が早まる可能性があります。
スマホが圏外表示になっているときに機内モードを設定すると、電波を探さない状態になるためバッテリーの節約が可能です。電波が弱い場所でバッテリー残量に不安があるときは、機内モードにしておくとよいかもしれません。
Android スマホで機内モード以外にバッテリーを長持ちさせる方法はこちらをご覧ください。
スマホの充電時間を短縮したいとき
機内モードに設定した状態でスマホを充電すると、充電中に電波を探す、着信やメールを受信するといったことがなくなります。それらに必要な電力の消費を抑えられるので、充電時間の短縮につながります。
スマホを急いで充電したいときには、機内モードを活用するのもよいでしょう。
スマホがインターネットにつながらないとき
スマホがインターネット接続できないときに、機内モードを利用して対処する場合があります。機内モードをオンにして通信状態をリセットし、オフにして再接続することで、問題が解消する可能性があります。
インターネット接続がうまくいかないときは、スマホの機内モードをオンにして、10 秒ほど待った後、オフにすることを試してみてはいかがでしょう。
海外でスマホを使うとき
海外でスマホを使うときは、現在契約中の料金プランが適用されず、通話やモバイルデータ通信の料金が、想像よりも高くなってしまう場合があります。また海外では電話の着信時にも、料金が発生することがあります。
モバイルデータ通信やデータローミング機能をオフにすると、電話の発着信やデータ通信が行えなくなるため、海外での通話やデータ通信の料金に関する不安を解消できるかもしれません。機内モードを使うと、すべての通信機能を一括でオフにできるため便利です。
スマホを機内モードにして Wi-Fi をオンにすれば、モバイルデータ通信を使用せず、Wi-Fi のみでインターネット接続が可能です。インターネット接続はレンタルしたモバイル Wi-Fi などで行い、通話やモバイルデータ通信が必要ないときは、機内モードに設定してスマホの通信機能をオフにしておくとよいでしょう。
機内モードの注意点
さまざまなシーンで活用できる機内モードですが、オンにしたことを忘れたままになることも多いのではないでしょうか。着陸後など通信ができる状況でも機内モードがオンのままだと、インターネット接続ができない、着信や通知がないといった状態になります。忘れずにオフに切り替えましょう。
また、誤タッチなどで気づかないうちに機内モードがオンになっている場合があります。電話やインターネット接続ができずに困った場合は、機内モードがオンになっていないかも確認してみるとよいでしょう。
飛行機内や電波が弱いところでは機内モードを活用しよう
機内モードは、主に飛行機に乗る際に使う機能です。クイック設定パネルや設定アプリから簡単に設定でき、通信以外の機能は使用できるので、電源をオフにするよりも機内モードを利用した方がよいかもしれません。機内モードの設定中はスマホでの通話やインターネット接続ができなくなるため、着陸後にオフに切り替えることを忘れないように注意しましょう。
また、電波が弱い場所でのバッテリー節約や、スマホがインターネットにつながらないときのリセット機能としても機内モードは役立ちます。スマホの電源をオフにして再起動するといった方法よりも、手軽に試せるので便利です。ぜひ機内モードを上手に活用してみてください。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2023 年 4 月時点に Google Pixel 6(Android 13)で検証しました。
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