防災グッズの一つ「手回し充電器」とは
地震や台風などの災害発生時に、大規模停電が起こる場合があります。停電が起きた際には、スマホのバッテリーがいつまで持つかという問題に直面します。
災害のときに役立つのが、手回し充電器です。その名のとおり手回し充電器は、ハンドルを手で回すことで電力を作り出すアイテムです。災害時だけではなくキャンプなどのアウトドアで、コンセントの使えない場所を訪れた際にも役立ちます。持ち運ぶために小型の軽量タイプが多いので、保管場所に困らない点も魅力です。
手回し充電器にはさまざまな種類があります。
- 乾電池での充電も可能なタイプの場合は、乾電池と手回し発電という 2 つの方法でスマホを充電できます
- バッテリー内蔵タイプは、ハンドルを回してあらかじめ電力を貯めておくことができるので緊急時にすぐ使うことができます
- ソーラー充電が付いているタイプは、太陽光発電とあわせて電力を作ることができます
そのほか、USB ケーブル対応の手回し充電器を選べば、スマホ以外のデバイスも充電できます。充電器のみならず災害時に必要なライトやラジオの機能を備えているタイプもあるので、選ぶタイプによっては複数の防災グッズを一つにまとめられるので便利です。
ただし、注意点として停電などで電力が確保できない災害時に手回し充電器は活躍しますが、多くの発電量はあまり期待できません。モバイル バッテリーなどとあわせて、非常時に使う予備の充電器として用意するとよいでしょう。
ほかにもある! 災害時に役立つスマホの充電器
電力が供給できないときに、手回し充電器以外にもスマホを充電できるさまざまな方法があります。充電方法によってメリットや注意点が異なるので、それぞれの特性を知ったうえでスマホの予備充電器を選んでみてはいかがでしょう。
日常生活でも役立つ「モバイル バッテリー」
持ち運びしやすく外出先でも使えるモバイル バッテリーを、すでに持っているという方も多いのではないでしょうか。
モバイル バッテリーは、種類が豊富で電池容量やサイズなどさまざまなタイプがあります。災害時の備えとしてモバイル バッテリーを選ぶ場合は、急速充電が可能なタイプや電池容量の大きいものを選ぶとよいでしょう。
日常生活でも使える手軽な予備の充電器を求めている場合は、必要なバッテリー容量を備えていてサイズが小さめのモバイル バッテリーを選ぶとよいかもしれません。
太陽光を使って充電する「ソーラー式の充電器」
ソーラー式の充電器は、太陽の光を利用して充電します。ソーラー式の充電器には、モバイル バッテリーにソーラーパネルがついているコンパクトタイプや、折りたたんで持ち運べるモバイル ソーラー充電器タイプなどがあります。
自然エネルギーを使って発電しているので、環境への配慮や節約にもつながるのではないでしょうか。ただし、太陽光を使って発電するソーラー式の充電器は、日射条件や天候によって充電時間が変わるので注意しましょう。また、コンパクトタイプは持ち運びには便利ですが面積が狭い分、フル充電するのに長時間かかるのでコンセントから充電するとよいでしょう。折りたたんで持ち運べるモバイル ソーラー充電器は面積が広い分、太陽光を集められ発電量が多いですがサイズが大きめなので、持ち運びにくいと感じる可能性があります。
また、ほとんどの折りたたみタイプのモバイル ソーラー充電器には、蓄電機能がありません。ソーラー式の充電器は天候によって充電時間が左右されるので、モバイル バッテリーとあわせての利用など備えとして検討するとよいでしょう。
乾電池があれば利用できる「乾電池式モバイル バッテリー」
乾電池式モバイル バッテリーは、電力が使えない状況でも乾電池があればスマホを充電できます。乾電池はコンビニなどでも購入できるので、手軽に利用できる充電方法の一つです。
乾電池式モバイル バッテリーには、繰り返し充電できる充電式電池を使えるタイプもあります。充電式電池は電池交換が不要なので便利です。ただし、充電式電池を利用する場合は、いつでも使えるように定期的に充電をしておくとよいでしょう。
そのほか、ライトが付いていたり、電池残量をチェックできるものなど、便利な機能が搭載されているさまざまな製品があります。
乾電池式モバイル バッテリーは、防災用の予備として、持っておくと役立つアイテムといえるでしょう。
車があるなら「シガーソケット充電器」
車を所有している方は、シガーソケット式の充電器を活用するのもよいかもしれません。シガーソケット充電器は、車のシガーチャージャーから電力を供給して利用する車用の USB 充電器です。
基本的にシガーソケット充電器は、車のエンジンがかかっている状態のときに使用が可能です。シガーソケット充電器でスマホを充電するために、また、車は災害時にプライバシーを守る空間になったり、ラジオやテレビで情報収集できたりするなど災害時に役立ちます。災害時に備えて常にガソリンを満タンにしておくと安心でしょう。
車は、エンジンをかけるときにバッテリーからの電気をもとに多くのエネルギーを発生させます。シガーソケット充電器にスマホをつないだままエンジンをかけてしまうと、スマホが故障してしまう可能性があるので注意しましょう。
急な災害時にもスマホが充電できるように準備しておくとよいこと
モバイル バッテリーや乾電池タイプの充電器を災害時に利用するアイテムとして考えている場合は、もしもの際にスマホの充電ができるよう準備しておくとよいことがあります。ここでは、いざというときのために、日ごろから備えておきたいことについて紹介します。
定期的にモバイル バッテリーを充電する
災害による停電が起きた場合は電力の供給が止まるため、モバイル バッテリーも充電できなくなってしまいます。また、モバイル バッテリーは満タンまで充電していても、放電によって電池残量がなくなってしまうことがあります。
いざというときに放電していてモバイル バッテリーが使えないという状況を避けるため、定期的に電池残量の確認や充電をしておくとよいでしょう。
乾電池の予備を準備する
ライトやラジオをはじめ災害発生時に使用するアイテムには、乾電池を利用するものが多くあります。そのため災害発生直後は、コンビニやスーパーなどでも乾電池の品切れが起こり、手に入りにくい状況になる場合があります。
乾電池式のモバイル バッテリーを災害時に備えるアイテムとして考えている場合は、日ごろから乾電池の予備を多めに用意しておくとよいかもしれません。
スマホの充電器を複数用意する
モバイル バッテリーは貯めていた電力を使い切ってしまったり、乾電池式の充電器は乾電池がなくなったりすると、スマホを充電できなくなってしまいます。
モバイル バッテリーを複数用意しておくと、充電できる回数が増えます。日常生活で利用するモバイル バッテリーを 2 つ用意したり、違うタイプの充電器を持つことで、災害時にスマホを充電する際に役立つでしょう。
災害に備えて自分に合ったスマホの充電器を見つけよう
手回し充電器やモバイル バッテリーは、急な災害が起きた際にスマホを充電するのに役立つアイテムです。
災害時に情報収集や連絡手段として活躍するスマホは、使う頻度が高くなるため通常時よりも電池を消耗しやすく、電力が使えない状況で充電が必要になる可能性があります。
長期間停電が続く場合はモバイル バッテリーの充電切れや、乾電池が不足する場合もあるので、いざというときのために複数の充電方法を用意しておくのもよいかもしれません。
充電器のタイプによって電力を蓄える方法が異なるので、それぞれの特性を知ったうえで自分に合った充電器を選び、災害時に備えるアイテムとして利用してはいかがでしょう。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事で紹介した内容は、執筆時(2022 年 12 月)のものです。