キーボードの QWERTY 配列とは?
QWERTY 配列(以下、QWERTY)とは、一般的なパソコンの英字入力に採用されているキーボード配列です。QWERTY は「クアーティー」または「クワーティー」と読み、パソコンなどのキーボードでアルファベットの一行目が左側から「QWERTY」と並んでいるのが配列名の由来です。
スマホのキーボードでも、英字入力などで以下のような QWERTY キーボードを使っている方もいるでしょう。パソコンに慣れている方には、使いやすい配列かもしれません。
ちなみに、日本語入力などで使用されるテンキーのようなキーボードの配列を、12 キーと呼びます。以下の画像のようなキーボードです。
スマホのキーボードでは、QWERTY や 12 キーのようなキーボードを自分の使いやすいように切り替えられます。
QWERTY と 12 キーの設定方法をパターン別に紹介
「英字入力だけ QWERTY にしたい」「パソコンと同じように、両方 QWERTY でそろえたい」など、スマホのキーボードを好みの配列にしたい方もいるのではないでしょうか。
キーボードの配列は、主に以下の 3 パターンが考えられます。
- 英字は QWERTY、日本語は 12 キー
- 英字と日本語両方とも QWERTY
- 英字と日本語両方とも 12 キー
ここからは、Google 製のキーボード アプリ「Gboard」で QWERTY や 12 キーなどの配列を設定する方法をパターン別に紹介します。
※Gboard は Google Play ストアからダウンロードできます。
英字は QWERTY、日本語は 12 キーに設定する方法
日本語は 12 キーで入力して、パスワードの入力などに使う英字入力は QWERTY に設定する方法です。設定手順は以下のとおりです。
- 文字入力ができるアプリなどでキーボードを表示させます
- キーボード上部の設定アイコン
をタップします(表示されない場合は [機能を開く] メニューをタップして [設定] をタップします)
- [言語] をタップします
- [日本語 12 キー] をタップします
- [英字入力は QWERTY] をオンにして完了です
英字と日本語を QWERTY に設定する方法
英字を QWERTY、日本語も QWERTY でローマ字入力する設定です。もっともパソコンに近い入力方法といえます。設定手順は以下のとおりです。
- Gboard の設定画面を開き、[言語] をタップします
- 画面下部にある [+ キーボードを追加] をタップします
- [日本語] をタップします
- [QWERTY] をタップします
- [完了] をタップします
英字と日本語を 12 キーに設定する方法
英字、日本語ともに 12 キーで入力する配列です。スマホより以前から携帯電話を使っている方には、親しみやすい設定かもしれません。設定手順は以下のとおりです。
- Gboard の設定画面を開き、[言語] をタップします
- [日本語 12 キー] をタップします(なければ、[+ キーボードを追加] → [日本語] を順にタップし、[12 キー] を追加します)
- [英字入力は QWERTY] をオフにします
QWERTY と 12 キー以外にも、快適にローマ字入力ができるようにデザインされた GODAN や読めない漢字を手書きで入力する手書き入力のキーボードも選択可能です。
英字と日本語、QWERTY と 12 キーを切り替える方法
好みの配列に設定できたら、実際にキーボードを切り替えて使ってみましょう。ここでは、キーボードの英字と日本語の切り替え方のほか、複数の配列を登録していた場合の切り替え方も紹介します。
【英字と日本語を切り替える方法】
切り替え方法は簡単で、キーボード左下の [あa1] (設定によっては [あa])をタップするだけです。英字のキーボードに切り替えるには、[あa1] もしくは [あa] の中で、以下の画像のように「a」が一番濃くなるまでタップします。
日本語に切り替えるには、[あa1] もしくは [あa] の中で「あ」が一番濃くなるまでタップします。
【QWERTY と 12 キーを切り替える方法】
たとえば日本語のキーボードに QWERTY だけでなく、12 キーや手書きなど複数の配列を同時に設定している場合もあるでしょう。このように配列を切り替えたい場合は、言語切り替えキー をタップすると切り替えができます。
日本語キーボードのように複数の種類の入力方法を選択できる場合は、同じ言語のときでも言語切り替えキー を使って切り替えます。
日本語キーボードの英字入力と英語キーボードの違いとは
ここまで紹介してきた「英字入力」というのは、日本語キーボードの機能の一つでした。これとは別に、「英語キーボード」を設定の [言語] から追加することもできます。英語キーボードはいくつかありますが、[English(US)] を選択するのが一般的でしょう。
日本語キーボードの英字入力と英語キーボードは、どちらも QWERTY での入力が可能です。一見したところ、違いがないように思えるかもしれません。これらはどのような点が異なるのでしょうか?
まず、見た目の違いはスペースキーです。日本語キーボードの英字入力でのスペースキーは [日本語]、英語キーボードのスペースキーは [English] と、それぞれ表記が異なります。
また、機能面で一番大きな違いは、英語キーボードでは「グライド入力」ができることです。グライド入力とは、以下の画像のように、一本指でキーの上をなぞるだけで単語が入力できるものです。
グライド入力は Gboard の設定からオン / オフを切り替えられます。一筆書きのようにキーボードをなぞるだけで単語が入力できるので、慣れるとパソコンでのタイピングのような素早い入力が実現できるでしょう。
英語キーボードは一度設定すると言語切り替えキー で簡単に切り替えられるようになります。よく英語を入力するという方は、英語キーボードを追加してグライド入力を設定してみてはいかがでしょうか。
Gboard の QWERTY で使える便利な入力方法
Gboard の QWERTY を活用すれば、英字の大文字を簡単に入力したり、キーボードを切り替えずに記号を打ち込んだりすることができます。ここでは、Gboard の QWERTY で使える便利な入力方法を紹介します。
ピリオドキーを長押しで記号を入力する
英字入力や英語キーボードで、ピリオドキーを長押しすると記号一覧のポップアップ画面が表示されます。@ や ! などの記号を簡単に入力できるため便利でしょう。
スペースキーでカーソルを移動する
英語キーボードで入力する際に、スペースキーを左右にドラッグすると、カーソルが移動します。入力位置をタップして選択する必要がないため、より効率的にテキストを入力することができるでしょう。
Shift キーをドラッグして大文字で入力する
英字入力では、基本の入力文字が小文字になっています。Shift キー をドラッグしたまま文字を選択すると、簡単に大文字で入力が可能です。
指を離すと小文字入力に戻るため、特定の文字だけ大文字にしたい場合に便利でしょう。
フリックで数字を入力する
キーボードの一番上にある行のキーを真上にフリック、または長押しすると、それぞれのキーの右上に表示されている数字を入力できます。数字キーボードに切り替える必要がないため、スムーズにテキストを作成できるでしょう。
キーボードで数字キーを常に表示する
QWERTY は、キーボードに表示するキーの設定ができます。数字は英字キーボードの一番上の段をフリックや長押しで入力できますが、頻繁に数字を使うときは、常に表示する設定をするとよいでしょう。
Gboard の設定画面で [設定] をタップし、[数字行] をオンにすると、QWERTY キーボードの上部に数字キーを表示できます。
Gboard でできるその他の便利な設定
Gboard はキーボード配列の切り替えや、QWERTY でできる入力方法以外にも、使い心地を良くするようなさまざまなカスタマイズができます。ここからは、Gboard がさらに使いやすくなる便利な設定を紹介します。
レイアウトを変更して片手でも使いやすく
スマホの画面が大きく、キーボードを使うときに両手でスマホを持たないと入力できない方もいるでしょう。片手でキーボードを使いたいときに便利な設定が片手モードです。
Gboard の設定画面で [設定] をタップまたはキーボードの左上の [機能を開く] メニューから、[片手モード] を設定できます。
[右手モード] であればキーボードが画面の右に寄り、[左手モード] であれば左に寄るため、利き手や操作したいシーンに合わせてキーボードを設定できます。
また、[キーボードの高さ](縦幅)の設定も可能です。キーボードを低くするほど入力する画面が広く見え、高くするほど各キーも大きくなって、打ち間違いが減るかもしれません。
キー操作音を設定して使い心地良く
Gboard の設定画面の [設定] をタップし、[キー操作音] のオン / オフや音量の大きさを設定できます。操作音をオンにすると物理的なキーボードで文字を打っているような感覚を得られるでしょう。
音を出すのが気になる場面では、[キー操作時の触覚フィードバック] が役立つかもしれません。キーを打ち込むたびにバイブレーションで反応するので、音を出さずにキーを打ち込んだ実感を得られます。バイブレーションの強さも 3 段階で設定できます。
Gboard の学習機能でより使いやすいキーボードに
Gboard の設定画面の [テキストの修正] では、よりスムーズに入力するための設定ができます。たとえば、[候補領域の表示] と [次の入力候補] がオンになっていると、文字を一部入力するだけで、打ち込みたい単語や次に続く言葉を候補として表示してくれる予測変換機能が利用できます。
その他にも、入力中に間違えた語句を自動で修正する機能や、英字入力時に文の先頭の文字を自動的に大文字に変換する機能などの設定があります。いずれも設定のオン / オフをお好みで切り替えられます。
テーマの変更でお好みの見た目に
Gboard の設定画面またはキーボードの左上の [機能を開く] メニューから変更できる [テーマ] (パレットマーク)ではキーボードのデザインを好きな色や写真、画像などに設定できます。お好みの見た目に設定すれば、キーボードを使うことが楽しみになるかもしれません。
テーマは大きく [マイテーマ]、[デフォルト]、[カラー]、[風景]、[グラデーション(明)]、[グラデーション(暗)] と分かれています。[マイテーマ] では Google ドライブや Google フォトなどから画像を選び、自分だけのキーボードを設定できます。
QWERTY への切り替えなど、スマホのキーボード操作をさらに使いやすく
Android スマホのキーボード アプリ Gboard では、QWERTY や 12 キーなど、お好みの配列を設定できます。なかでも、QWERTY はパソコンのようなキーボード配列なので、パソコンに慣れている方は使いやすいでしょう。
Gboard の QWERTY では、英字入力時に大文字を簡単に入力したり、キーボード上に数字キーを常に表示させておくことができます。
英単語や英文をよく入力する方は、英語キーボードを追加しましょう。また、グライド入力を使えば、素早く単語を打ち込めるようになります。設定したこれらのキーボードは 1 タップで簡単に切り替えることができるので、使い分けると便利でしょう。
その他にも、Gboard はキーボードの配置や操作音、デザインの変更など、ご自身が使い心地の良いキーボードに設定できます。毎日使うスマホのキーボードの設定をカスタマイズすれば使い心地はもちろん、操作の効率も上がるかもしれません。ご自身に合った設定で快適にキーボードを使ってみてはいかがですか。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2024 年 12 月時点に Google Pixel 8(Android 15)で検証しました。